みなさま、こんにちは。

アトリエトゥループの翆(せん)です。
ハンドメイドのヒントになりそうなものを今日も探しています♪


この絵本ご存知ですか?

先日、コペンハーゲンの図書館で見つけました。
嬉しいことに日本語の児童書コーナーがあるのです。


もぐらとずぼん (世界傑作絵本シリーズ―チェコの絵本)/福音館書店

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1962年に書かれた古い作品ですが、ズデネック・ミレルが描いたもぐらくんの絵はとても有名なのでみなさまもどこかで見かけたことがあるかもしれません。


今日紹介するのは『もぐらとずぼん』というお話し。

大きなポケットの付いた青いズボンがどうしてもほしいもぐらくん。


もぐら1



亜麻が自分を育ててごらんと言って布の作り方を教えてくれます。

そうなんです、もぐらくんのズボン作りは亜麻を育てる所から始まるのです!

亜麻から取れる糸がリネンです。
上質なズボンができそうですね。


もぐら4



大事に育てた亜麻を刈り取ったもぐらくん、まずは川の水に浸してから乾燥させます。

それから、その亜麻の茎をコウノトリの所に持って行き、ぱっち、ぱっち、と折り曲げてもらいます。

次にお願いするのはハリネズミ。
亜麻をすかせてもらいます。

ハリネズミの背中を借りるなんて、なかなかいい発想ですね!笑


もぐら5



お次はクモの出番。

無事に糸紡ぎが終わると、もぐらくんは糸の染色に取り掛かります。

青色は森のコケモモからいただきます。
(ただ、コケモモの実は赤だと思うので、絵から想像するにブルーベリーかなと。。。。)


もぐら7



きれいな青色に染まった糸でアリが布を織ってくれます。

その布をエビガニが大きなはさみで裁断してくれて、最後に鳥のヨシキリがくちばしを使って器用に縫ってくれました。


もぐら10



ようやく完成した青色のズボン!

さっそく宝物をポケットに入れて、もぐらくん、とっても嬉しそう。



いろいろな工程を経て洋服ができあがることを、もぐらくんが丁寧に教えてくれます。一人ではできないことも、いろいろな人の手を借りれば素敵な物が出来上がります。そうやって出来た物は大切に大切に使いたいですね。手作りの喜びだけでなく、物を大事にする心もこの絵本は教えてくれる気がします。



このお話しを読みながら、わたしはネトルのことを思い出していました。
(過去の記事「ネトルの毛糸」「ネトルのある豊かな生活」もぜひ読んで下さいね)

もちろん今は機械化されていますが、あのネトルの糸もこんな風に出来上がるのでしょうね!もぐらくん、いろいろ教えてくれてありがとう!




最後まで読んでいただきありがとうございました。
デンマークより翆(せん)でした。