すぐに戻ってきたその手には、小さな箱があった。
「誕生日、おめでとう」
「お、おう。サンキューな」
その小さな箱を受け取るが、明けてもいいだろうか?
伺うように彼女を見れば、はにかみながら小さくうなずいてくれた。
開ければ、中にはチョコレートケーキが入っていた。
「甘さは控えめだから、食べやすいと思うよ」
「作ったのか?」
「うん。初めてだから緊張しちゃった」
たしかに売り物とは違い、手作りって感じがする。
毎日彼女の料理は食べてるが、これはこれで嬉しい。
「あとね、本当は洋服か何かを贈ろうとおもってたんだけどね……」
そこまで言うと、彼女は言いにくそうにし、「あ~」だの「う~」だの唸りだした。
俺は急かさず、彼女が自分から話すのを待った。
「……その、ね、これからも戦いは続くでしょ?」
「ああ」
「その時、私を思い出してほしくないから……戦いに集中して、必ず無事で帰ってきてほしいから……だから、今は形に残る物はあげられないの」
彼女の気持ちはよく分かった。
目を見れば分かる。
プレゼントが選べなかっただの、俺を嫌いになっただの、そんな理由じゃねえ。
俺を心底愛してくれてるからこその選択だ。
「必ず戦いは終わらせる。だから、その時を楽しみにしとくぜ」
笑ってそう言えば、彼女は花のような笑顔を浮かべてくれる。
ほのかに赤く染まる頬に口付ければ、くすぐったそうに微笑む。
これが俺達の幸せだ。
ああ、今こんなに平和なのに、どうして俺達(サイボーグ)は戦わなくちゃならないんだ。
だが、戦わなきゃ、この平和が消えちまう。
いつか、戦わなくてもいい日が来る事を願い、俺はこれからも戦おう。
彼女との幸せのために。
/ 終 /
はい駄文~
お目汚しですみません!(←得意技・スライディング土下座(笑))
えとあのその、身につける物とかあげて戦いの最中に邪魔になって死んだらイヤだから、形のある物ではなく食べ物にしてみました!
自分でも何書いてんだって感じです(汗)
でも002の夢初めてなんで、多めに見てやって下さい!
次はクソ甘いの書くぞ~!