TRONコードには、今日でも絶え間なく新規の文字の追加・増強が行われ続けています。
大漢和辞典に収載されているすべての文字に加えて、「Big5」※と呼ばれる漢字13,053文字を収録する中国語圏でも最も一般的な文字コード体系や、チベットおよび雲南省の少数民族であるナシ族に伝承され、現代でも使用されている「世界でたった一つの生きた(現役の)象形文字」とも呼ばれる「トンパ文字(東巴文字)」が追加されるなど、次々とそのスケールを広げてきました。


さらに驚くべきことに、TRONコードは「架空の文字」まで追加登録するという「懐の深さ」まで併せ持っています。
例えば、小説家である森岡浩之氏による「星界の戦旗」(早川書房)をはじめとする一連のSF小説「星界シリーズ」に登場する未来の世界で使用される架空の文字である「アーヴ文字」や「アーヴ数字」のセットもTRONコードに割り当てられています。

また、漢字伝来以前の日本には文字が存在していなかったというのが現代アカデミズムの主流なのですが、アカデミズムが偽書であるとする「古史古伝」と呼ばれる太古日本の歴史書とされる書物に登場する古代に使用されていた日本固有の文字だという「神代文字(じんだいもじ)」の一種とされる「ホツマ文字」まで登録されていることからも、文字どおりTRONコードとは「究極の文字コード体系」であるといっても過言ではないでしょう。


※Big5:ビッグファイブ、中国語名は「大五碼」、「五大碼」。


TRONマニアのブログ

トンパ文字とGT書体を利用して筆者の名前を異体字で表示してみた。