※BL・腐の意味がわからない方、これらの言葉に嫌悪感を抱く方は閲覧をご遠慮ください。
また太妹が嫌いな方もです。
今回糖度高いです多分。クソ甘めです多分。あと長い。
深いちゅーとか出てるので苦手な方は閲覧をお控えください。
ところで飛鳥はキスって言わないでちゅーって言うんですよね。可愛い。
あとどうでもいいけど「ん」が連続するところでゲシュタルト崩壊しました私。だんだん「人」に見えてきたり「h」に見えてきたり・・・皆さんもお気をつけください。(どうしようもない)
長くなってすみません、では。
****************************
白く淡い光を放つ満月が高く上がった頃。
太子は寝支度を整え、寝室へ入ると先に部屋へ行っていた妹子の姿があった。
それは極当たり前のことなのだが、太子は目を丸くする。
「お前何やってんの?」
彼は上体を起こし、下半身だけは布団の中へと潜り込ませていた。
これは特に問題ないのだが、太子が注目したのは妹子の口元だ。
彼の口にはラップが貼られており、また彼の手はそれが落ちないように唇を押さえつけていた。
「ん?んんんんん?」
「ごめんそれ剥がしてから喋って。」
「んっんんっんんんんんん。」
ちょっと待ってくださいね、とでも言ったのだろう。
それから数分後、やっと彼は口が聞けるようになった。
「お前何やってたんだよ・・・。」
「蜂蜜パックです。最近唇が乾燥して痛いので。」
「そんな情報どこで手にいれてるの・・・?お前の女子力・・・。」
相変わらずの妙な美意識に驚きつつも感心していると、途端に妹子の眉間にしわが寄る。
「そもそも太子のせいですよ。」
「え?私なんかした?」
思わぬ発言に太子は首を傾げる。
そんな彼の鈍い反応に苛立ったのか、妹子の眉間には更に深くしわが刻まれた。
「そうですよ!毎日毎日毎日!寝る前に!!なんでちゅーしなきゃいけないんですか!!」
突如拳が布団に振り下ろされ、太子の肩は大きく跳ねる。
決して大袈裟な反応ではなく、妹子自身もわりと憤ったらしく、呼吸は浅くなっており、布団も少し乱れてしまっていた。
彼の言った通り、彼らは就寝前に口付けを交わすことが日課になっている。
しかもそれは唇を押し当てる軽いものではなく、舌を絡ませ、お互いの口内を探りあう、わりと深いものだったりする。
いつからこれが当たり前になったのかは忘れたが、ともかく太子が決めたことは確かだ。
やっと意味を理解した太子は怪訝そうに彼をみつめる。
「お前・・・今更?」
「今更ですよええ!最近リップクリーム塗っても塗っても乾燥するなーって思って気づいたんですよ!悪いか!」
「いや悪くはないけど・・・てかお前リップクリームも塗ってたの?道理で最近ちゅーするとき変な味すると思った・・・。」
「煩い、メントールが一番効くんですよ。」
煩わしそうに妹子が手で払う動作をした時、ふと太子はあることに気づく。
「ていうかさ、それ、どうするの?」
彼は妹子の口元を指差しながら尋ねた。
それ、というのは勿論、唇に残っている蜂蜜のことだ。
「ああ、これですか?んー・・・、っ!?」
指摘されて思い出し、無意識に目線を上にやると、突然妹子は頭を引き寄せられた。
初めは何が起きたのかわからず数秒思考が停止していたが、ふいに唇に柔らかい感触があることに気づく。
しかし気づいた時には、時既に遅し。
妹子は口元に生ぬるい、湿ったものを感じた。
言うまでもなく、それは相手の舌で、入念に唇を舐め取られる。
それから息苦しくなった彼は酸素を欲し、思わず唇に隙間を作ってしまった。
瞬間、舌が割り込み、そのまま無理やりこじ開けられる。
口腔内に侵入してきた舌に己のそれを絡め取られ、刹那、吐息混じりの甘い声が漏れた。
太子の舌はゆっくりと確実に妹子の口内を支配していく。
舌が深く絡み合い、歯列もなぞられ、妹子は脳髄が痺れる感覚を覚えた。
電流のように背筋に走る、嫌悪感にも似た快感。
最後、惜しむように強く舌先を吸われ、唇を離された時が快感の最高潮だった。
「ん、甘い。ご馳走様。」
「ぷはっ、はあっ・・・はぁ・・・。アンタ・・・なに、するんですか・・・。」
酸欠になる寸前だったのか、妹子は肩で息をする。
強気な口調に思えるが、頭はうまく働いていないのだろう。
既に目は蕩けていて、口の端からは飲み込みきれなかった唾液が零れ、身体は快感の余韻に浸るように軽く痙攣していた。
そんな彼とは反対に太子は不敵な笑みを浮かべながら答える。
「何って・・・おやすみのちゅーだけど?いつもしてるのに、随分、良かったんだね。」
「いや確かにいつもしてますけど今のは・・・タイミング的におかしい・・・、
っていうか、せっかくパックしたのに!やり直しじゃないですか!」
「もったいないからってどうせそのまま舐め取るつもりだったんだろ?なら私が舐めとってもよかったよね?」
「うっ・・・。」
どうやら図星を突かれたようだ。妹子の視線が宙をさまよう。
彼の反応にたまらず太子はふっと噴きだした。
「次からはリップクリームも甘いのにしてね。」
「・・・るっせー、誰がするかよ・・・。ていうかアンタも唇乾燥してるじゃねえか・・・。」
最初に唇を当てられた時に感じたがさつき。
あれだけが妹子が感じた唯一の不快感だった。
「口悪妹子・・・。まあ、乾燥したらまた舐めればいいんだし、舐めてくれよ。」
「お断りします。」
「即答!?」
口ではそう言いつつも、視線を外し、紅に染まった頬を隠しながら妹子は思う。
(・・・新しい、リップクリームを探そう・・・甘い、甘い・・・チョコレート味ならあったかな?)
味見をさせるのは勿論、目の前にいるこの人。
「あ、リップクリームの話だけどさあ、」
妹子の心臓が大きく跳ねた。
今まさに自分が考えていることを読まれたのではないかと焦ったからだ。
しかしそれは太子がただ話題を引きずっただけで、つまりは思い違いだったようで、すぐに胸を撫で下ろす。
「カレー味とかいいな。」
「そんなものありません。」
「えー・・・世の中おかしいよ。」
「世の中は正常です。アンタの頭がおかしいんです。」
「辛辣・・・じゃあ、カレー味のリップクリームはいいからさ、」
次の瞬間、妹子は背後に独特の感触を覚えた。
視線の先には白い天井。
「今夜、お前を食べたいんだけど、どう?」
自身に落とされた黒い影。
自分の瞳を真っ直ぐみつめてくる、細められた双眸の奥には怪しい光が宿っていた。
口元は少し緩められただけだったが、そこにあるのは普段の締まりのない顔とは明らかに違った。
端整とまではいかないが、人を魅了するのには十分な顔。
妹子の心臓が再び大きく波打つ。
ああ今夜は、逃げられないな。
妹子は返事の代わりに、ゆっくりと目を閉じたのだった。
**************************
゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆あとがき゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆
言い訳したいことは沢山あります。
まず最初にみるみる・・・ごめんね全然違うネタになっちゃったよ・・・せっかく提供してくれたのに・・・。
あとこうなるとは思ってなかったよ・・・アッー♂で終わるとは。
視点も心配・・・最後妹子寄りになったけど。
そして太子に臭い台詞を吐かせてしまった感・・・。
久々に甘いの書いたらこの惨敗ぶり。甘いの好きなのに・・・。
でもいろんなフラグは立てたつもりです・・・ネタバレになりますが毎晩一緒に寝る=同棲しているとか、リップクリームの味がまずい=普段も沢山ちゅーしてる、とか、そんなん。
現パロかそうでないかは曖昧にしたつもり。
あ、ついでに妹子がパックしてた時の「ん」の連続、
最初は「ん?これですか?」って言ってます。一応。
それから蜂蜜パックは私がしてました・・・。中学時代とか、吹部で金管で、冬場とかどうしても乾燥しちゃうんですよねー・・・。それで母から教えてもらってやってたなあと。
効果は・・・よく覚えてません。そして私の場合確かふき取ったかな・・・?舐めたかな?
実は甘いもの得意じゃないので蜂蜜も私には甘すぎて・・・。あんまり好きじゃないのです・・・。
長文失礼しました。
ではでは、お読みいただきありがとうございました!(*^ー^)ノ
また太妹が嫌いな方もです。
今回糖度高いです多分。クソ甘めです多分。あと長い。
深いちゅーとか出てるので苦手な方は閲覧をお控えください。
ところで飛鳥はキスって言わないでちゅーって言うんですよね。可愛い。
あとどうでもいいけど「ん」が連続するところでゲシュタルト崩壊しました私。だんだん「人」に見えてきたり「h」に見えてきたり・・・皆さんもお気をつけください。(どうしようもない)
長くなってすみません、では。
****************************
白く淡い光を放つ満月が高く上がった頃。
太子は寝支度を整え、寝室へ入ると先に部屋へ行っていた妹子の姿があった。
それは極当たり前のことなのだが、太子は目を丸くする。
「お前何やってんの?」
彼は上体を起こし、下半身だけは布団の中へと潜り込ませていた。
これは特に問題ないのだが、太子が注目したのは妹子の口元だ。
彼の口にはラップが貼られており、また彼の手はそれが落ちないように唇を押さえつけていた。
「ん?んんんんん?」
「ごめんそれ剥がしてから喋って。」
「んっんんっんんんんんん。」
ちょっと待ってくださいね、とでも言ったのだろう。
それから数分後、やっと彼は口が聞けるようになった。
「お前何やってたんだよ・・・。」
「蜂蜜パックです。最近唇が乾燥して痛いので。」
「そんな情報どこで手にいれてるの・・・?お前の女子力・・・。」
相変わらずの妙な美意識に驚きつつも感心していると、途端に妹子の眉間にしわが寄る。
「そもそも太子のせいですよ。」
「え?私なんかした?」
思わぬ発言に太子は首を傾げる。
そんな彼の鈍い反応に苛立ったのか、妹子の眉間には更に深くしわが刻まれた。
「そうですよ!毎日毎日毎日!寝る前に!!なんでちゅーしなきゃいけないんですか!!」
突如拳が布団に振り下ろされ、太子の肩は大きく跳ねる。
決して大袈裟な反応ではなく、妹子自身もわりと憤ったらしく、呼吸は浅くなっており、布団も少し乱れてしまっていた。
彼の言った通り、彼らは就寝前に口付けを交わすことが日課になっている。
しかもそれは唇を押し当てる軽いものではなく、舌を絡ませ、お互いの口内を探りあう、わりと深いものだったりする。
いつからこれが当たり前になったのかは忘れたが、ともかく太子が決めたことは確かだ。
やっと意味を理解した太子は怪訝そうに彼をみつめる。
「お前・・・今更?」
「今更ですよええ!最近リップクリーム塗っても塗っても乾燥するなーって思って気づいたんですよ!悪いか!」
「いや悪くはないけど・・・てかお前リップクリームも塗ってたの?道理で最近ちゅーするとき変な味すると思った・・・。」
「煩い、メントールが一番効くんですよ。」
煩わしそうに妹子が手で払う動作をした時、ふと太子はあることに気づく。
「ていうかさ、それ、どうするの?」
彼は妹子の口元を指差しながら尋ねた。
それ、というのは勿論、唇に残っている蜂蜜のことだ。
「ああ、これですか?んー・・・、っ!?」
指摘されて思い出し、無意識に目線を上にやると、突然妹子は頭を引き寄せられた。
初めは何が起きたのかわからず数秒思考が停止していたが、ふいに唇に柔らかい感触があることに気づく。
しかし気づいた時には、時既に遅し。
妹子は口元に生ぬるい、湿ったものを感じた。
言うまでもなく、それは相手の舌で、入念に唇を舐め取られる。
それから息苦しくなった彼は酸素を欲し、思わず唇に隙間を作ってしまった。
瞬間、舌が割り込み、そのまま無理やりこじ開けられる。
口腔内に侵入してきた舌に己のそれを絡め取られ、刹那、吐息混じりの甘い声が漏れた。
太子の舌はゆっくりと確実に妹子の口内を支配していく。
舌が深く絡み合い、歯列もなぞられ、妹子は脳髄が痺れる感覚を覚えた。
電流のように背筋に走る、嫌悪感にも似た快感。
最後、惜しむように強く舌先を吸われ、唇を離された時が快感の最高潮だった。
「ん、甘い。ご馳走様。」
「ぷはっ、はあっ・・・はぁ・・・。アンタ・・・なに、するんですか・・・。」
酸欠になる寸前だったのか、妹子は肩で息をする。
強気な口調に思えるが、頭はうまく働いていないのだろう。
既に目は蕩けていて、口の端からは飲み込みきれなかった唾液が零れ、身体は快感の余韻に浸るように軽く痙攣していた。
そんな彼とは反対に太子は不敵な笑みを浮かべながら答える。
「何って・・・おやすみのちゅーだけど?いつもしてるのに、随分、良かったんだね。」
「いや確かにいつもしてますけど今のは・・・タイミング的におかしい・・・、
っていうか、せっかくパックしたのに!やり直しじゃないですか!」
「もったいないからってどうせそのまま舐め取るつもりだったんだろ?なら私が舐めとってもよかったよね?」
「うっ・・・。」
どうやら図星を突かれたようだ。妹子の視線が宙をさまよう。
彼の反応にたまらず太子はふっと噴きだした。
「次からはリップクリームも甘いのにしてね。」
「・・・るっせー、誰がするかよ・・・。ていうかアンタも唇乾燥してるじゃねえか・・・。」
最初に唇を当てられた時に感じたがさつき。
あれだけが妹子が感じた唯一の不快感だった。
「口悪妹子・・・。まあ、乾燥したらまた舐めればいいんだし、舐めてくれよ。」
「お断りします。」
「即答!?」
口ではそう言いつつも、視線を外し、紅に染まった頬を隠しながら妹子は思う。
(・・・新しい、リップクリームを探そう・・・甘い、甘い・・・チョコレート味ならあったかな?)
味見をさせるのは勿論、目の前にいるこの人。
「あ、リップクリームの話だけどさあ、」
妹子の心臓が大きく跳ねた。
今まさに自分が考えていることを読まれたのではないかと焦ったからだ。
しかしそれは太子がただ話題を引きずっただけで、つまりは思い違いだったようで、すぐに胸を撫で下ろす。
「カレー味とかいいな。」
「そんなものありません。」
「えー・・・世の中おかしいよ。」
「世の中は正常です。アンタの頭がおかしいんです。」
「辛辣・・・じゃあ、カレー味のリップクリームはいいからさ、」
次の瞬間、妹子は背後に独特の感触を覚えた。
視線の先には白い天井。
「今夜、お前を食べたいんだけど、どう?」
自身に落とされた黒い影。
自分の瞳を真っ直ぐみつめてくる、細められた双眸の奥には怪しい光が宿っていた。
口元は少し緩められただけだったが、そこにあるのは普段の締まりのない顔とは明らかに違った。
端整とまではいかないが、人を魅了するのには十分な顔。
妹子の心臓が再び大きく波打つ。
ああ今夜は、逃げられないな。
妹子は返事の代わりに、ゆっくりと目を閉じたのだった。
**************************
゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆あとがき゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆
言い訳したいことは沢山あります。
まず最初にみるみる・・・ごめんね全然違うネタになっちゃったよ・・・せっかく提供してくれたのに・・・。
あとこうなるとは思ってなかったよ・・・アッー♂で終わるとは。
視点も心配・・・最後妹子寄りになったけど。
そして太子に臭い台詞を吐かせてしまった感・・・。
久々に甘いの書いたらこの惨敗ぶり。甘いの好きなのに・・・。
でもいろんなフラグは立てたつもりです・・・ネタバレになりますが毎晩一緒に寝る=同棲しているとか、リップクリームの味がまずい=普段も沢山ちゅーしてる、とか、そんなん。
現パロかそうでないかは曖昧にしたつもり。
あ、ついでに妹子がパックしてた時の「ん」の連続、
最初は「ん?これですか?」って言ってます。一応。
それから蜂蜜パックは私がしてました・・・。中学時代とか、吹部で金管で、冬場とかどうしても乾燥しちゃうんですよねー・・・。それで母から教えてもらってやってたなあと。
効果は・・・よく覚えてません。そして私の場合確かふき取ったかな・・・?舐めたかな?
実は甘いもの得意じゃないので蜂蜜も私には甘すぎて・・・。あんまり好きじゃないのです・・・。
長文失礼しました。
ではでは、お読みいただきありがとうございました!(*^ー^)ノ