ポケモンの愚痴は続きます。
ポケモンというコンテンツは大好きですが、ゲーム性はいついかなるときも終わっています。
基本となるポケモンを捕まえてともに成長していくRPGは面白いはずなんですけどね。
ゲーフリがそこを理解できていないところがだいぶと問題。
剣盾もひどい部分が多かったので感想と一緒に羅列していきます。
もちろんいいところもあります。これだけ売れているんだからね。
ストーリー
いいところ①:魅力的なキャラクターが多い
以前もお話しましたが、ポケモンのストーリーはキャラクターと密接につながっています。
つまり、「ストーリーが面白い」というのは言い換えれば「キャラクターが魅力的」という意味。
ジムリーダーにしたってチャンピオンにしたって、歴代のポケモンの中でも非常に魅力的なキャラクターが多かったように感じます。
好きなキャラクターを一部羅列しますが
・ダンデ
元チャンピオンで、圧倒的なカリスマ性があり、かっこいい一面が多いが
味や方向に対しては音痴という抜けた可愛さも持ち合わせており、非常に魅力的。
・マリィ
おそらく剣盾で最も愛されているキャラクターで、博多弁が印象的。
バトルに勝ったとき、素直に主人公を褒めてくれるなど好印象な面が多く
ジムリーダーをしている兄のことを気にかけているなど、優しさも持ち合わせている。
シンプルにかわいい。そらエール団も生まれるわ。俺も加入したい。
・キバナ
ドラゴンのジムリーダーでこちらもシンプルにビジュアルがかっこいい。
ドラゴンタイプっぽい見た目と反して、自撮りを趣味とする今風なイメージも持ち合わせており
こちらも人気なキャラクター。生まれ変わるならキバナがいいな。
などなど。
もっとあげるときりがないくらい、魅力的なキャラクターが多かった印象。
例えば、エール団に関しても、最初は「なんだこいつら、うっとうしいな」と思っていたが
スナヘビの応援をしているところあたりからいとおしく感じ始め、最終的に協力してくれるところで
大好きになっていく。これも魅力的。
マクロコスモスの面々も、今までの「子どものゲームに出てくる悪い大人」ではなく
ただただ目の前の仕事をこなしている大人、として描かれている部分も多く、非常に魅力的だった。
これだけ愛すべきキャラクターが勢ぞろいしているゲームで、ストーリーが面白くないなんてことは
考えられないだろう。案の定、俺はストーリーに引き込まれた。
いいところ②:怒涛の展開の後半戦
ストーリーの後半、つまりナックルシティの地鳴りがきてからは怒涛の展開。
トーナメントで勝ち上がり、ライバル枠であるホップとの激熱展開があったかと思えば
目標にしていたチャンピオンダンデとの最終決戦。
、と思いきやムゲンダイナの暴走、止めるためにザシアン・ザマゼンタとの協力。
無事暴走を止めたら、今度こそチャンピオンとの最終決戦。
アツい展開が続く。こりゃ面白いよ。目が離せない。
悪いところ①:前~中盤戦の推進力がない
ストーリーの不満点をあげるとしたら、ナックルシティで地鳴りがあるまでは、次の展開への推進力がないことが挙げられる。
つまり、「これからどうなっていくんだろう、どうなっちゃうんだろう」がないということだ。
ジムチャレンジは合計8つのジムバッジを手に入れてトーナメントで優勝し、チャンピオンに勝つこと。
これはもう既定路線で、これプラスアルファが必要になるのがストーリー。
つまりストーリーの軸としては、ガラル地方の伝説やブラックナイトのような歴史になる。
ただ、これをもってしても推進力はなかった。
推進力とは、先ほども述べた通り「これからどうなっていくんだろう、どうなっちゃうんだろう」というもの。
ただ歴史をたどっていては、「ふ~ん」で終わってしまうのだ。
ナックルシティで地鳴りがあってからは、ムゲンダイナの最終戦に向けて、伏線回収や鬼気迫る事態の連続等、推進力は大幅にました。しかし、ナックルシティの地鳴りは、ジムチャレンジでいうともう後半戦の部分である。
つまり後半になるまで推進力がないに等しい。これは少し不満点かもしれない。
悪いところ②:ザシアン戦までのテンポがあまりにも悪い
ここが今回のゲーフリ手抜き部分かなと思う。
ストーリークリア後にザシアンを手に入れるため、続きのストーリーをプレイする必要があるのだが
本当にテンポが悪い。
内容としては、王族の末裔であるソッドとシルディが各地のスタジアムでなぜか野生のポケモンを次々にダイマックスさせているので、これを倒して止めるというもの。
間延びするくらい戦わされる。合計7体くらい?めんどくさすぎる。
特に新しい展開があるわけではなく、並行的に続いていくこのストーリー
(ストーリーとも言えないレベルのもの)がマジの手抜きで笑ってしまった。
ゲーム性
いいところ①:ダイマックスの迫力がすごい
ダイマックスという今作から登場したいわゆるメガシンカ枠のシステム。
賛否両論あるみたいだが、俺は非常に迫力があっていいなと思った。
しかも、ダイマックスが今作のストーリーの軸にもなっていて、ダイマックスという謎のエネルギーを主人公やジムリーダーたちが使いこなしている様が非常にかっこよく見えた。
一部にはキョダイマックスをすると見た目が変わるポケモンもいて、ビジュアル面でも楽しませてくれる。
技もダイ〇〇に置き換わり、威力も上がるため、「必殺技をきる」感があってとっても爽快。
基本的にはメガシンカ枠全般に言えることだが、魅力的なシステムだと感じた。
いいところ②:豊富な着せ替え要素
今作は主人公のビジュアルが非常に良い。男の子はかっこいいし、女の子はかわいい。
加えて今回強化された「着せ替え要素」が良い。
良い点としては、服の3Dモデルが多く実装されているところにあると思う。
というのも、例えばパーカーやライダージャケット等、輪郭の変わる3Dモデルがしっかりと用意されていること。さらには、アウターとインナーがちゃんと独立しており、前が開いているアウターを着るとしっかりと中のインナーが見える部分もちゃんとしているな、という印象だった。
いいところ③シンボルエンカウント
いいところ④:技のエフェクトを無効化できる
ポケモンは殿堂入りをしてから、幾度となくポケモンバトルをすることになるが、ポケモンバトルをしたい気分でないときはできるだけ早くポケモンバトルを終わらせたい。
そんな中、できることとして「技のエフェクトを無効化できる」というオプションがあることだ。
これが非常に良い。テンポが断然よくなる。
ただ、技のエフェクトは基本見たい。
迫力のある技を繰り出したときの爽快感は、ポケモンの中でも一位二位を争う爽快感があるからだ。
そのため、このオプションは基本オフに設定しているが、厳選等の作業をしているときはオンにしようかな、と迷えることが大事なのだ。
のちにレビューするが、SVにはこのオプションがなかった。ゴミゲーめ。
悪いところ①:自転車の操作性
しかも、今作はオープンワールドでないためか、移動手段に空の選択肢がない。
壁を上ることもできなければ、空を飛ぶこともできない。
であれば、ずっと自転車で動けるように、小回りも効くような仕様にしてほしかった。
悪いところ②:回復のなさ
正直、俺の中で最もひどい仕様はこれ。
ストーリーを遊んでいる中で、NPCがポケモンを回復してくれるのだが、その回数が本当に少ない。
例えば、難易度をあげるために連戦するとき等はまぁ難易度をあげるためだからな、と思って回復なしを正当化することもできる。これはわかる。
しかし、無駄に回復してくれないことが多い。そこに意味はない。
なんなら、ストーリーの真っ最中に少し離れたポケモンセンターへ駆け込む必要があるので、ストーリーの楽しさを奪っているまである。なぜ回復しなかったのか。
とはいえ、回復しない、という仕様だったらまだわかる。
というのも、毎回手癖のように回復する必要があるとわかってくるからだ。
…の割には、回復してくる。中途半端に回復してくる。
「うわ、回復してくれてないのかよ!」となったと思ったら、ポケモンを回復しようと思いバッグを開いて回復クスリを選んで…「うわ!回復してくれてるのかよ!」こんな感じである。
一番ひどいのは、なぜかようわからん連戦である。
例えが思いつかずレビューとしては申し訳ないのだが、ストーリーが邪魔をして、バッグを開けずに次の戦闘へ突入することが何回かあった。これは本当にひどい仕様だと思う。今作で終わりにしてほしい。
悪いところ③:ジムチャレンジ、キバナ
これは一応挙げておくって感じ。
ジムチャレンジには、ジムリーダーに到達する前に何かギミックを解決するというお約束がある。
これは剣盾に始まったことではなく、初代からそうだった気がする。多分。
ジムチャレンジのジムリーダーまでのミニゲームは、どうやら評判が賛否両論あるらしいが、俺は結構好きだ。こういう、ゲームの本質から離れたミニゲームは、間延びさせないためにも必要だと思う。
そう、ミニゲームが重要なのだ。
ジムチャレンジは確実にミニゲームの合間にポケモンバトルが挟まれる。うっとうしい。
こっちはポケモンバトルという本質から離れて、ミニゲームを遊んでいるのだ。ポケモンバトルをさせないでほしい。(さらには悪い点②にも挙げた通り、これらに対して回復は行われない。ジムリーダーって姑息なやつばっかりってこと?サイトウとかあんなに堅実そうなのに手下を使って削りに来てるってこと?)
上記を踏まえ、じゃあ問題のキバナのジムチャレンジは何なのか。
それは、「ポケモンバトル3連戦」である。は?
それ、ジムチャレンジじゃなくてもできるよね?というか、もうこれはゲーフリお得意芸、手抜きなのでは?
肝心のジムリーダー戦は、今までとは異なり、ダブルバトルの採用ということで、こちらは楽しい。
しかし、ただでさえ間延びする後半戦のジムチャレンジでただの3連戦?終わっている。
例えば、道具なしとか、用意されたポケモンで勝たなければいけない(DLCでそういうコンテンツはあるけど)とか、工夫はできたでしょ。手抜くなよゲーフリ。
悪いところ④:ボックス操作のアクセスが悪い
これはおそらくゲーフリも反省したんだろう。次回作であるSVはボックスにすぐアクセスできるようになっている。
ちなみにボックス操作とは、手持ちポケモンの6体を超えてポケモンを捕獲したときに送られる場所で、入れ替えができるかどうかという部分を「ボックス操作」と呼んでいる。
今作では、ワイルドエリアの(Rスティックでカメラを動かせるエリア)のみ。
DLCのストーリーで、手に入れたポケモンを持ち歩く必要が出るのだが、ボックス操作ができるのはポケモンセンターのみなので、なぜか遠くにあるポケモンセンターまで一度向かう必要がある。
めんどくさいという一言に限る。
悪い点5:マップへのアクセスが悪い(UI)
このゲームには、ミニマップがない。つまり、現在地や行先を知るためには、毎回マップを開く必要がある。
にもかかわらず、ワンボタンでマップが開けない。終わっている。
広いエリア、小さいオープンワールドを採用しているのであれば、ミニマップを採用するべきだという単純で至極簡単なこともわからないゲーフリさん、マジでセンスないよ。
だけにはとどまらず、マップへのアクセスも悪い。さすがクソゲー量産会社だなと思ってしまう。
悪いところ⑥:天候と時間というシステムについて
今作では、天候と時間というシステムがある。天候によって、時間によって出現するポケモンが異なる。
正直、これに関してはわかる。ポケモンという生態系を表すのに天候や時間というのは効果的だからだ。
しかもシンボルエンカウント。ポケモンがしっかりと目の前で生きている感じがする。
ただ、問題なのは「これらをいじれないこと」である。
図鑑が埋まってきたころ、「子のポケモンは雨でしか出ないのか~」となってからは雨を待つだけの時間。
ほかの作業をしながら待ったりしたら、すぐに雨が通り過ぎていくのではないかという心配から、画面にくぎ付けのままの時間が経っていく。
なんだこのクソシステムは。
時間は、ある程度制御可能で、というのもswitch本体の時間を設定しなおせばそれに対応する時間になってくれるのだ。ただこれ、本当にめんどくさいし、何か悪いことをしているようで使いたくないのだ。
今まで、ポケモンでいえばSVのガラナツの枝を集めるときだけ時間操作をしたが、それ以外はしたことがなかった。したくなかったからだ。しかし今作は正直しないと難しい場面がかなり多い。
天候と時間というシステムを採用するのであれば、ある程度自由に操作できるようにしておけよ。
総括
「本当にクソだった!駄作!時間を返せ!」というほどではない。
イメージでいうと、「かゆいところに手が届く」という言葉があるが、これの逆。かゆいところばかり。
そこに手は伸びておらず、というよりかは伸ばす気すら感じられない。
この「かゆいところに手を伸ばす」意識こそが、タイトルにもした「ユーザーライク」ということなのだが。
それがゲーフリさん(笑)には理解できていないんだろう。こんなにゲームを作っているのに。
切り口を変えて、今作で内定しているポケモンのビジュアルでいうと最高だった。
特にザシアンやギギギアルの見た目は魅力的で、DLC突入後はいつでも持ち歩いていたくらいずっと一緒に成長していた。
ストーリーやポケモン自体は魅力的なのに、ゲーム性でゴミゲーよりの凡ゲーに成り下がっている。
ライターやイラストレーターが報われない作品だな、という見方もできた。