読書日記2024-221

夜しか泳げなかった

古矢永塔子(著)

[幻冬舎2024年7月発行]


夜しか泳げなかった [ 古矢永 塔子 ]

 

  あらすじ

「私が死ぬまでの一年間、くそみたいなこの世界に八つ当たりするのに付き合ってくれない?」
中高生に人気のベストセラー小説『君と、青宙遊泳』。 それは、高校教師・卯之原朔也がかつて封印した物語に酷似していた。 今は亡き高校の同級生・日邑千陽と過ごした7年前の夏——あれは「僕たちだけの物語」だったはずなのに。 覆面作家ルリツグミの正体を探る卯之原の前に、当の本人が転校生として現われる。
「生まれ変わったら、深海魚になるのもいいよな」
愛とか死とか幸せとか、その言葉の本当の意味を僕たちはまだ知らなかった……。
乾ききった心を潤す、書き下ろし長篇小説。


  感想

古矢永作品3冊目。

前に読んだ作品とはひと味もふた味も違う系統に思えた。


あれ、ミステリー?と思って読み始めたけど…

主な登場人物が皆んなが、できれば語りたくない事情を抱えているという共通点がそう思わせたのよね。


その辺りの事情が分かるにつれ、「へぇ〜」と「へっ?」の繰り返し!?

次が気になるから読む!

これって作家さんの思う壺かしら笑


ちょっと変わった切り口と構成でしたね〜

切なさと思春期の強がる様と若さ故の無謀さ…そして病からの生き様が描かれていました。

物語内の小説と現在とがシンクロしながらの展開も面白かった!



『日本三大がっかりの名所』?

って、皆んな知ってたかな?思わずググったらAIセンセが教えてくれたわ

なるほどね!
これを上手く取り入れての話でもあった。
著者は高知在住とあるので、これまたなるほど〜
後半はほぼ高知が舞台でしたよ!

ありがとうございましたm(_ _)m