読書日記2024-181

東京ハイダウェイ

古内一絵(著)

[集英社2024年5月発行]

 

東京ハイダウェイ [ 古内 一絵 ]

 

  あらすじ

ようこそ、心休まる「隠れ家」へ。
東京・虎ノ門の企業に勤める桐人は、念願のマーケティング部に配属されるも、同期の直也と仕事への向き合い方で対立し、息苦しい日々を送っていた。 
直也に「真面目な働き方」を馬鹿にされた日の昼休み、普段は無口な同僚の璃子が軽快に歩いているのを見かけた桐人は、彼女の後ろ姿を追いかける。
たどり着いた先には、美しい星空が描かれたポスターがあり――「星空のキャッチボール」
桐人と直也の上司にあたるマネージャー職として、中途で採用された恵理子。 しかし、人事のトラブルに翻弄され続けた彼女は、ある日会社へ向かう途中の乗換駅で列車を降りることをやめ、出社せずにそのまま終着駅へと向かう。 駅を降りて当てもなく歩くこと数分、ガラスの扉をくぐると――「森の箱舟」

……ほか、ホッと一息つきたいあなたに届ける、都会に生きる人々が抱える心の傷と再生を描いた、6つの癒しの物語。


  感想

前々回の"東京モノレール"と雰囲気は似てるかな?

ん?同じ大都会東京がベースになるところだけか?(⁠≧⁠▽⁠≦⁠)


ハイダウェイ=隠れ家…

それぞれが自分の隠れ家が見つけ、そこで癒されてままならない日常に戻っていく。 


背負いこむのは依存しているのと同じこと


短編連作の6編。

次は誰が語り手になるのか楽しみだった!


生き方!仕事への思い!

生きづらさや人との関わり方、何を信じれば前へ進めるのか、人とは揉めず、空気を読む…

どれもこれもごく日常に転がっていることだけど、心の処理をするには落ち着ける場所が必要ってことね(⁠ ⁠◜⁠‿⁠◝⁠ ⁠)⁠♡


"東京"とついている意味も読んでいるうちに沁みてくる。

大都会の中にもこんな場所があるんだよ!と著者は言いたいのかな?いや教えたかったのかもね(*^^*)


そんな配慮ができる著者なのに、この表現にガッカリ…

帝王切開で生まれた子供が母親に不満をぶつける場面で、

『俺を産んだときにサボった。手術で楽して産んだ』

これはマズい表現ではないか?

正確には姑が孫に言った言葉だけど、活字にするには不適切な言葉だと思いました。


ありがとうございましたm(_ _)m