読書日記2024-160

テミスの不確かな法廷

直島翔(著)

[角川書店2024年3月発行]

 

テミスの不確かな法廷 [ 直島 翔 ]

 

  あらすじ

社会に交わり、 ままならぬ心身と向き合い、 罪を裁く。 任官七年目の裁判官、安堂清春は東京からY地裁に赴任して半年。 幼い頃、発達障害と診断され主治医のアドバイスを受け、自身の特性と向き合ってきた。 市長候補が襲われた詐欺未遂と傷害事件、ほほ笑みながら夫殺害を告白する女性教師、「娘は誰かに殺された」と主張する父親……。 さまざまな事件と人との出会いを通じて、安堂は裁判官として、そしてひとりの人間として成長していく。


  感想

タイトルから分かるように裁判官のお話し。 その裁判官がASD、ADHDであること。

ASD=自閉スペクトラム症

ADHD=注意欠陥多動症


それを自覚しながら生き、国家公務員として悪戦苦闘する日々を過ごし、周囲と自分がどう異なるかを意識しながら社会に溶け込もうと努力している。イヤし過ぎている🥹ウンウン


自分を土星人と捉えてその特性を冷静に分析できてすごい! ごく普通の感情が理解出来ないことがこんなにしんどい事なのね…


脳の指令なのか?自分の意思なのか?自分の行動がたまに制御できなくなったり、怒り、悲しみ、喜びなどの感情を読み取る事が難しく今を生きるだけで精一杯…

そんな彼が不確かな中から真実を見抜くミステリ要素もあり、最後まで緊張感をもちつつ読んでいたけど、最後の最後に"心の支配者"を感じた彼に、フッダッシュと私も力が抜けた瞬間でした!


続編はないのかな?

心の支配者が増えていく様が知りたいなぁ〜


ありがとうございましたm(_ _)m