読書日記2024-136
コーリング•ユー
永原皓(著)
[集英社2022年2月発行]
![コーリング・ユー [ 永原 皓 ]](https://thumbnail.image.rakuten.co.jp/@0_mall/book/cabinet/7877/9784087717877_1_3.jpg)
あらすじ
海洋研究所に勤めるイーサンと飼育員のノアのもとに、国際バイオ企業からある依頼が舞い込んだ。 世界環境を救うかもしれない微生物を収めた貴重なキャニスターを、シャチを訓練して海底から回収して欲しいという。 間もなく訓練用の仔シャチが到着。 イーサンはセブンと名付けられたそのシャチが愛情深く、他動物と言語によるコミュニケーションが出来ることに気づく。 しかしここに来る前にいた海の世界では、セブンはカイという名で、好奇心が災いし、従姉のエルと共に人間に捕獲されたのだった。 ある日、外洋での訓練中、離れ離れになったエルが苦境にあることをクジラから聞いたセブンは、心配のあまり不調に陥る。 その様子を見たイーサンは、苦心の末、セブンの不調の原因を突き止め、ミッション終了後にシャチたちを故郷の海に帰すことを決意する。 果たしてセブンは無事ミッションを遂行することが出来るのか――。
感想
第34回小説すばる新人賞受賞作!
と言うことはデビュー作なのかな?
お邪魔したブログで教えて貰った1冊
人間に捕獲された仔シャチと、あるプロジェクトのために彼を世話・訓練する研究者イーサンと飼育員ノアの友情物語!
なんだけど、う〜ん♡もう〜♡このシャチのセブンが何とも言えずに可愛い
シャチに涙するなんて予想外だわ
いきなりシャチ2頭の会話から始まるし〜
読み手によっては、シャチを捕獲する人間は残酷で身勝手だと感じてしまうし、そんなすごいシャチがいる訳ないだろうと冷めた目で見るかもしれないが…
確かに人間に利用されたり訓練されたりは、ある意味虐待とも思えるけど、そこはセブンの賢さが決してフィクションじゃない!と思わせてくれる要素なんだよね…
シャチとお話したいわぁ〜
ちなみにうちの愛猫は機嫌がいいと
『おはよう〜』に対して
「おにゃおぅ〜」と言うし
いや、これホンマやし
「ごにゃ〜ん」←ご飯は定番です
飼い主バカだというご指摘は重々分かっておりますよ
とにかく読みながら大好きな本『旅猫リポート』を思い出しました!
ファンタジーと思うか現実だと思えるか…ぜひ読んでみて下さい!
さて、本文にて
最近読んだ本では"地熱発電"があったけど、ここでは"発電菌?"
《廃棄物の毒性を浄化しながら、その中の有機物を元に電気をガンガン創る。その電気の一部を食う微生物が、今度はきれいな有機物を創り出す。我々はそれを食ったり家畜に食わせたりしながら残りの電気を使い、廃棄物を産出する。ここに美しき無限ループが出現するわけだ。》
ありがとうございましたm(_ _)m