読書日記2024-69

一線の湖

砥上裕將(著)

[講談社2023年12月発行]


一線の湖 [ 砥上 裕將 ]

 

あらすじ

小説の向こうに絵が見える!  美しき水墨画の世界を描いた物語。 水墨画とは、筆先から生み出される「線」の芸術。描くのは「命」
主人公・青山霜介が、ライバル・千瑛と湖山賞を競い合った展覧会から2年が経った。 大学3年生になった霜介は水墨画家として成長を遂げる一方、進路に悩んでいた。 卒業後、水墨の世界で生きるのか、それとも別の生き方を見つけるのか。 そんな折、体調不良の兄弟子・西濱湖峰に代わり、霜介が小学一年生を相手に水墨画を教えることになる。 子供たちとの出会いを通じて、向き合う自分の過去と未来。 そして、師匠・篠田湖山が霜介に託した「あるもの」とはーー。

墨一色に無限の色彩を映し出す水墨画を通して、霜介の葛藤と成長を描く、感動必至の青春小説!


感想

『線は、僕を描く』の続編。

前回よりも人間性が前にドーンと出たお話?!と私は感じました。


水墨画のシーンも壮大で壮絶だけど、霜介が目覚める第二章で涙腺崩壊泣


第三章で…

《温もりが心のどこかになければ、人は涙を流すことができないのかもしれない》

とあり、あぁ〜これだ!
私も哀しいや辛い場面じゃなく、温かい優しさ溢れる場面でいつもウルウルするのよね笑い泣き

巨匠も天才も誰でも迷うし悩む
人生ってそういうものですよね!
後悔することもあるし、前に進めないこともある…
だけど、それが自分なんだから愛してあげないとね笑

最後の水墨画の過程は驚くほど緻密で、さすがに水墨画家さんだけはありますね。
ただ緻密過ぎて、置いていかれた感もちょっとあったけどてへぺろ
それでも想像する力も養われたかな

ありがとうございましたm(_ _)m