読書日記2024-69
一線の湖
砥上裕將(著)
[講談社2023年12月発行]
![一線の湖 [ 砥上 裕將 ]](https://thumbnail.image.rakuten.co.jp/@0_mall/book/cabinet/6816/9784065336816_2.jpg)
あらすじ
小説の向こうに絵が見える! 美しき水墨画の世界を描いた物語。 水墨画とは、筆先から生み出される「線」の芸術。描くのは「命」
主人公・青山霜介が、ライバル・千瑛と湖山賞を競い合った展覧会から2年が経った。 大学3年生になった霜介は水墨画家として成長を遂げる一方、進路に悩んでいた。 卒業後、水墨の世界で生きるのか、それとも別の生き方を見つけるのか。 そんな折、体調不良の兄弟子・西濱湖峰に代わり、霜介が小学一年生を相手に水墨画を教えることになる。 子供たちとの出会いを通じて、向き合う自分の過去と未来。 そして、師匠・篠田湖山が霜介に託した「あるもの」とはーー。
感想
『線は、僕を描く』の続編。
前回よりも人間性が前にドーンと出たお話?!と私は感じました。
水墨画のシーンも壮大で壮絶だけど、霜介が目覚める第二章で涙腺崩壊
第三章で…
《温もりが心のどこかになければ、人は涙を流すことができないのかもしれない》
とあり、あぁ〜これだ!
私も哀しいや辛い場面じゃなく、温かい優しさ溢れる場面でいつもウルウルするのよね

巨匠も天才も誰でも迷うし悩む
人生ってそういうものですよね!
後悔することもあるし、前に進めないこともある…
だけど、それが自分なんだから愛してあげないとね

最後の水墨画の過程は驚くほど緻密で、さすがに水墨画家さんだけはありますね。
ただ緻密過ぎて、置いていかれた感もちょっとあったけど

それでも想像する力も養われたかな
ありがとうございましたm(_ _)m