読書日記2024-49

めざせ!

ムショラン三ツ星

刑務所栄養士、今日も受刑者と

クサくないメシを作ります

黒柳桂子(著)

[朝日新聞出版2023年10月発行]

 

めざせ!ムショラン三ツ星 刑務所栄養士、今日も受刑者とクサくないメシ [ 黒柳桂子 ]

 

  あらすじ

何も知らず刑務所の炊場(炊事工場)に飛び込んだ栄養士と、料理初心者の男子受刑者たちの給食作り奮闘記!
――「クサいメシ」といわれているが本当にマズいの?
――刑務所のメシを作っているのは誰?
――どんなメニューが出るの?
などなどなど。知られざる刑務所の食事情がついにベールを脱ぐ!

「クサいメシ」と言われる刑務所の給食。 実は作っているのは受刑者自身。 そんなことも知らずに、日本一小さな男子刑務所で刑務所栄養士として働くことになった著者を待っていたのは、調理経験ほぼゼロの受刑者たち。



  感想

新刊検索していて目に止まったタイトルだったので予約した。

小説だと思っていたら、著者の体験談ノンフィクションだった。


ちょっと残念に思いながらも読むと…

オヤオヤ〜面白いじゃないの爆笑

著者のキャラがいいですねぇ〜


現役刑務所栄養士である著者と受刑者たちは、数々の失敗にも負けず、刑務所給食を少しでも健康的に、少しでもおいしく、少しでも簡単に、少しでもワクワクできるものにしようと試行錯誤を重ねてきた。

さあ、目ざすのは「ムショラン、三ツ星獲得」だ!! レシピも載ってるよ〜ん!!


著者は受刑者の罪も生育歴も知らないからこそ自然体で接し、怒ったり宥めたり褒めたり、自然と彼らの更生の手助けになっている。


《食生活と犯罪には因果関係がある》という説もあり、

低血糖症と犯罪の関係性やジャンクフード症候群について、それが暴力や無気力、感情コントロールができないことにつながる可能性があると。


現役の法務技官(国家公務員)の管理栄養士さんの著者が、反対意見がある中でも刊行した理由として

《刑務所の食事を正しく伝えたい》


色んな賛否もあろうけど、食事を作って楽しく食べることは生活や生きることへの基本だし、それが人格構成には欠かせないとも思える。


知らない世界を覗かせて貰い、改めてそう感じました!


ありがとうございましたm(_ _)m