読書日記2023-242

ルミネッセンス

窪美澄(著)

[光文社2023年7月発行]

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ルミネッセンス [ 窪美澄 ]

 

  あらすじ

低層の団地群を抱くその町は寂れていた。 商店街にはシャッターが目立ち、若者は都会に去り、昔からある池には幽霊が出るという。 その土地で人びとが交わすどこか歪な睦み。 終着点は見えている。 だから、輝きに焦がれた。 燃え尽きてもいいから。

直木賞作家のダークサイドで染め上げられた連作短編集。


  感想

いつもの窪作品とはひと味違う感じでした。

"ダークサイド" なるほど、その言葉が当てはまるなぁ。


最初の3編の語り手は55歳の男女。

若くもなく年寄りでもない…でも人生の先に光はない?

そんなお年頃の無気力感は私にも分かるけど…。私の場合は40歳過ぎだったなぁ


そんな毎日に少しの潤いを

『息継ぎだ、と自分は思った』 

なるほど、その言葉は沁みますね…。


5編のうちハッピーエンドは1編だけで、あとはちょっと…と思う結末でした。


50代後半の著者が言いたかったことは何だろう?と考えてしまいました。


ありがとうございましたm(_ _)m