読書日記2023-242
ルミネッセンス
窪美澄(著)
[光文社2023年7月発行]
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![ルミネッセンス [ 窪美澄 ]](https://thumbnail.image.rakuten.co.jp/@0_mall/book/cabinet/5384/9784334915384_1_2.jpg)
あらすじ
低層の団地群を抱くその町は寂れていた。 商店街にはシャッターが目立ち、若者は都会に去り、昔からある池には幽霊が出るという。 その土地で人びとが交わすどこか歪な睦み。 終着点は見えている。 だから、輝きに焦がれた。 燃え尽きてもいいから。
直木賞作家のダークサイドで染め上げられた連作短編集。
感想
いつもの窪作品とはひと味違う感じでした。
"ダークサイド" なるほど、その言葉が当てはまるなぁ。
最初の3編の語り手は55歳の男女。
若くもなく年寄りでもない…でも人生の先に光はない?
そんなお年頃の無気力感は私にも分かるけど…。私の場合は40歳過ぎだったなぁ
そんな毎日に少しの潤いを
『息継ぎだ、と自分は思った』
なるほど、その言葉は沁みますね…。
5編のうちハッピーエンドは1編だけで、あとはちょっと…と思う結末でした。
50代後半の著者が言いたかったことは何だろう?と考えてしまいました。
ありがとうございましたm(_ _)m