読書日記2023-32
レッドゾーン
夏川草介(著)
[小学館2022年9月発行]
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あらすじ
病む人がいるなら我々は断るべきではない。
【第一話】レッドゾーン
日進義信は長野県信濃山病院に勤務する内科医(肝臓専門医)だ。令和二年二月、院長の南郷は横浜港に停泊中のクルーズ船内で増加する新型コロナ患者の受け入れを決めた。呼吸器内科医も感染症医もいない地域病院に衝撃が走る。
【第二話】パンデミック
千歳一郎は五十二歳の外科医である。令和二年三月に入り、コロナの感染者は長野県でも急増していた。三月十四日、千歳は限界寸前の日進に変わり、コロナ診療チームに千歳が合流した。
【第三話】ロックダウン
敷島寛治は四十二歳の消化器内科医である。コロナ診療チームに加わり、押し寄せる患者に対応し、信濃山病院が総力戦に突入するなか、保健所は感染症病床を六床から十六床に増床するよう要請する。医師たちはすべての責務を信濃山病院だけに負わせようとする
感想
大反響を呼んだ『臨床の砦』続編!
コロナ禍の最前線に立つ現役医師(作家)が自らの経験をもとに綴った、勇気と希望の物語。
「臨床の砦」では、コロナ陽性者数が急増した第三波においてコロナ診療の最前線に立つ長野県の信濃山病院の奮闘が描かれていた。
本書では横浜にクルーズ船が入港した時点の、まだ何も分からない状態の初期のコロナ診療の緊迫した様子が描かれていた。
『臨床の砦』を読んだときの衝撃ほどはなかったのは…
やはり慣れた?慣らせれた?のかな。
この本ではコロナの恐怖はもちろんだけど、未知のウイルスを拒否する全国の特に大きな病院と行政府への不満というか、認識の甘さを指摘しているように感じた。
もちろん医療従事者の大変さも恐怖も限界も日本国民全員が理解していると思いたいが、当初は偏見で家族も辛い思いをされていた…
家族の理解もままならなかったのも書かれてますね。
今もまだコロナ禍であることには違いないけど、制限も緩和されマスクまで不要と言われているのは、どうなんでしょうね???
ありがとうございましたm(_ _)m