読書日記2022-220

ひきなみ

千早茜(著)

[角川書店2021年4月発行]

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ひきなみ [ 千早 茜 ]

 

  あらすじ

私たちずっと一緒だと思っていたのに。彼女は脱獄犯の男と、島から消えた。
小学校最後の年を過ごした島で、葉は真以に出会った。 からかいから救ってくれたことを機に真以に心を寄せる葉だったが、ある日真以は島に逃げ込んだ脱獄犯の男と一緒に島から逃げ出し、姿を消してしまう。 裏切られたと感じた葉は母に連れられ東京へ戻るが、大人になって会社で日々受けるハラスメントに身も心も限界を迎える中、ある陶芸工房のHPで再び真以を見つける。 たまらず会いに行った葉は、真以があの事件で深く傷ついていることを知り――。

女であることに縛られ傷つきながら、女になりゆく体を抱えた2人の少女。大人になった彼女たちが選んだ道とは。


  感想

この感じ千早さんぽいなぁ〜

読みながら鬱々となっていく…


あたたかい家族の繋がりを持たない二人の少女 真以と葉。


『第一部 海』から約20年後の『第二部 陸』


『海』閉鎖的な島での理不尽な差別や偏見で息苦しい空気の中で出会った二人。


『陸』性差別やハラスメントがはびこる職場で、葉が心身共に削られていく様。


読み終わって残る感情としては"性"への拘りや息苦しさ?

時代遅れのように思うけど、これが現実でもあるのでしょうか?


『ひきなみ』というタイトルには、著者の色んな想いが含まれているように感じました!



ありがとうございましたm(_ _)m