読書日記2022-212
オリーブの実るころ
中島京子(著)
[KODANSHA2022年6月発行]
✩✩✩
あらすじ
結婚と家族と、真実の愛をめぐる劇的で、ちょっぴり不思議な6つの短編集。(吉川英治文学賞 受賞第一作)
「家猫」バツイチの息子が猫を飼い始めたらしい。でも、家に行っても一向にその猫は姿を現す様子もなくーー。
「ローゼンブルクで恋をして」父が終活のために向かった先は、小柄ながらも逞しい女性候補者が構える瀬戸内のとある選挙事務所だった。
「ガリップ」わたしたちは、どこまでわかり合えていたんだろう。男と女とコハクチョウとの、三十年にわたる三角関係の顛末。
「オリーブの実るころ」斜向かいに越してきた老人には、品のいい佇まいからは想像もできない、愛した人を巡る壮絶な過去があった。
「川端康成が死んだ日」母が失踪して四十四年。すでに当時の母の年齢を超えてしまった私に、母から最後の願いが届く。
感想
ホント不思議な短編集でした。
テーマは、結婚と家族、真実の愛か…
そう言われれば、うん!納得だけど、どうも馴染みにくかった
冒頭からして、あぁ〜こういう人は苦手なタイプだと引いたし、息子も彼女もオカシイ!
やっぱり何だか不思議な空気を纏っている短編集でした。
ちょっと不穏だったり、謎解きだったり、愛憎だったり、愛情だったり…
ただ『ローゼンブルクで…』の中の言葉
ーー終活というのは心置きなく死ぬための準備ということだろう?ーー
これは賛成、私もそう思います(^o^)/
中島作品は、『やさしい猫』や『長いお別れ』のような心に迫るお話が好きだなぁ〜
ありがとうございましたm(_ _)m