読書日記2022-170

残された人が編む物語

桂望実(著)

[祥伝社2022年6月発行]

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あらすじ

消えてしまったあなたへ――
突然の失踪。動機は不明。音信は不通。 足取りを追って見えてきた、失踪人たちの秘められた人生。
喪失を抱えて立ちすくむ人々が、あらたな一歩を踏み出す物語。

行方不明者捜索協会を訪れる依頼人と、そこで働く西山静香。
消えた人の人生を「物語」と呼ぶには、ある事情があって――。
捜索のはてに、彼らがみつけたものとは。感涙の連作集。

 

残された人が編む物語 [ 桂望実 ]

 

感想

身近な人の死を残された者はどう受け止めるか?


行方不明者捜索協会の西山静香が依頼者とともに行方不明者を探し、その足跡を見つけていく五話の短編。


第一話を読み始めて、『これ絶対好きなやつ〜♫』

歌いそうになったが…てへぺろ


第二話•第三話を読んで、だんだんちょっと違うかな…


で、第四話がその西山さん自身の物語で、『これやっぱり好きなやつ〜♬』に戻った爆笑


この仕事は、亡くなった人の為ではなく残された人の為にある仕事でした!


「正しいか間違っているかはわかりません。調べるのは残された方のためです。残された方がこれから生きていくために必要なんです」



そこで前回読んだ田村淳さんの活動の《イタコト》があったら、救われる人も多いのではないかと思ったと言うことです。


《イタコト》映像で言葉を遺す

については、その時その時の気持ちって変わるかもしれないし、良いことばかりじゃなくて恨みや罵倒したいこともあるから、本心を晒せないならば必要性はどうだろうと躊躇してたんですよ。


最後の最期に、ただ感謝で逝ける人でありたいとつくづく思いました。


桂望実さん、前回の題材が終活で、そういう方向が気になるお年頃何でしょうか?


ありがとうございましたm(_ _)m