読書日記2021-93
『トリニティ』
窪美澄❨著❩
[新潮社2019年3月発行]
「男、仕事、結婚、子ども」のうち、たった三つしか選べないとしたら――。
どんなに強欲と謗られようと、三つとも手に入れたかった――。
50年前、出版社で出会った三人の女たちが半生をかけ、何を代償にしても手に入れようとした〈トリニティ=かけがえのない三つのもの〉とは?
かつてなく深くまで抉り出す、現代日本の半世紀を生き抜いた女たちの欲望と祈りの行方。
平成掉尾を飾る傑作!

冒頭の説明で、
《トリニティ=三重、三組、三つの部分》
とあったので、三人の女性の生き方のことだと思いながら読んでいたが…
説明文で、『かけがえのない三つのもの』
それぞれが手に入れたかった【男・仕事・結婚・子供】
女性が生きていくのに、どれをメインに選ぶかがテーマだったのか…??
1960〜70年代、女性が自由に生きていくには、まだまだ壁があった。
仕事なのか家庭なのか…
といった女性の生き方を語った作品だけど、それだけではなく、その時代の人生の不条理のようなことで三人の人生が絡まるのが、しんどいけど気になった部分かな。
必ずしもハッピーエンドの終わり方ではないが、それぞれの人生を必死に生きた模様が伝わりました。
参考文献をみたら、文中の雑誌やファション誌、そしてエッセイスト、ノンフィクションに近い部分もあるのかな?
ありがとうございましたm(_ _)m