読書日記2021-73
『怖い患者』
久坂部羊❨著❩
[集英社2020年4月発行]
「我ながら毒気の強い作品ばかりで、あきれます」と、書いた本人もため息。
現役医師の作家・久坂部羊が描く、強烈にブラックな短編集!
区役所に勤務する愛子は、同僚女子の陰口を聞いたことがきっかけで、たびたび「発作」を起こすようになる。 心療内科で受けた「パニック障害」という診断に納得できず、いくつもの病院を渡り歩くが……(「天罰あげる」)
介護施設を併設する高齢者向けのクリニックには、毎日多くのお年寄りが集まってくる……さまざまな症状の利用者みなに快適に過ごしてほしいと施設長は願うが、老人たちにはもめごとが絶えず……(「老人の園」)
毒気に満ちた患者の怖さと最悪のどんでん返しが炸裂する、全5編。
最近お気に入りだった久坂部作品。
が、この本は…
ブラックだけで、ユーモアがなかった…。
作者が言われる通り、毒気が強すぎる
『怖い患者』でもあり、『怖い医者』もある⁉
何というか…誰を信用していいのか?
精神を病んでいる人の心の中を見せられた感じでしょうか?!
被害妄想、自己陶酔、疑心暗鬼、疾病利得‥。
医者作家が書かれたと思うと、リアルなんだろうけど、患者を馬鹿にしている感じにも受け取れた。
読了感は悪いとしか言いようがないですね
ありがとうございましたm(_ _)m