読書日記24 小暮有紀子❨著❩
『タイガー理髪店心中』
[朝日新聞出版2020年1月発行]

 

タイガー理髪店心中 [ 小暮夕紀子 ]


 穏やかだった妻の目に殺意が兆し、夫はつかの間、妻の死を思う。 のどかな田舎町で変転する老夫婦の過去と行く末。

「これでお互いの老老介護が終わるのだな。楽になる。そうだ、楽になるのだ」


幼少時に亡くした母親の記憶を繰り返し反芻する老女の感慨を描く「残暑のゆくえ」を収録。

クシ ハサミ クシ ハサミ クシ ハサミ クシ

老夫婦の日常生活を淡々と述べているだけなのに、何故か惹かれるものがあった。

『タイガー…』は、83歳の夫目線で、夫婦で理髪店を営み、のどかな田舎町でだんだんと認知症が進んで行く妻と夫の過去と未来…。

『残暑の…』は、75歳の妻目線で、夫の介護をしながら食堂を続ける。
この二人にも訳ありの過去があって、白寿(99歳)を迎える夫は過去の思いが発作のように出て来て、妻は幼い頃に母から死を求められた過去…。

ユーモラスな部分もあるが、とにかく暗いガーン
時には狂気、時には残虐。
読み終わって物悲しさは拭えない…。

しかし、遠からずやって来る老後への不安と恐怖、そして老老介護を身近に感じて目をそらせなかった。

グー グー グー グー グー グー グー

この本ね、借りて一週間で返却したのに、翌週に『返却されてません』と言われたんです!びっくり

図書館の本の返却日を、一度も破ったことないのが自慢(?)なのに『はぁー?プンプン

結局は、図書館側の手続きミスが判明したけど、かなりの不信感ですよムキー
まぁ〜、何十年も通ってて、初めての経験だし…
仕方ないかな?!ショボーン

ありがとうございましたm(_ _)m