『猫が見ていた』

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【現代を代表する人気作家たちが猫への愛をこめて書き下ろす猫の小説、全7編】

ということで、猫好きとして楽しみにしてたけど、私が惹かれた話は3編かな。

湊かなえさんの『マロンの話』
以前読んだ「山猫珈琲」で出てきた飼い猫のマロンとその息子のミル。
今回は、マロンが飼い猫になるまでの話。 
私はこのお話のファンなので、とても興味深く読みました。
マロンの子供たちが里親さんへ引き取られた後のマロンの鳴き声……また泣いてしまった

柚月裕子さんの『泣く猫』
自分を捨てた母が死に、恨みしかなくても娘としての役割を。
慰問客も一人だけ、そこに亡母がエサを与えていた猫がやって来る。
遠吠えのように長く尾を引く声。
その声に自分の心の奥の声を感じる。

切ない悲しいお話だけど、身につまされる情景がありありと浮かんできた。

加納朋子さんの『三べんまわってニャンと鳴く』
ソシャゲと言われるスマホゲームにハマり、無駄なお金を使ったので、次は小遣い稼ぎにゲームをするようになる。
そんな時に出会った美容師と猫。 自分の出生から今の生活までを絡めての話。

やはり心の奥底の気持ちを見つめる部分は身につまされます。

猫が絡む話だけど、結局は人間の奥底に潜む心の声が描かれていると、読み手にも響きますね。

ありがとうございましたm(_ _)m

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