思い出は、美しき二輪なり | オタまにPhilosophy

思い出は、美しき二輪なり

GPZ250R

デザイン学校の学生時代にバイクのリアルイラストレーションの課題が出たのだが恥ずかしがらずに「ハリケーン」とか「クルーザー」とか「ガーランド」を描いておけばよかったといまだに後悔している(当時は某大事件のおかげで、いや、それと関係なくしても「オタク」はなにかと肩身が狭く感じていた人も少なくなかったのだよ)

そういえばそうだったのかも…くらいの記憶しかないのだけれど、80年代半ばはバイクブームのピークだったようで、国内の4大メーカーは原付から大型まであらゆるジャンルのバイクをカタログに並べていた。

どのモデルを描こうか…生まれて初めてバイクの雑誌を買い、候補に挙がったマシンは4台あった。

その中でも抜群に個性的で美しかったのがこの一台。

…といいながら自分は別のマシンを描いたのだが(笑)それはまあ置いといて

課題提出時に親友が、たまたまこのマシンを描いていて驚いたのが懐かしい思い出となっている。


シンプルで斬新なシルエットを構成する線の繋がりは、美しさの中に軽快で鋭い躍動感を内包し、他のマシンにはない存在感を示す。

1985年に販売された個性的なシルエットを持つこのマシンの名は KAWASAKI GPZ250R

当時のレーサーレプリカ人気の影に隠れてしまい、一般のライダーには不人気だったようで、わずか1年ほどで生産中止となってしまった。

バッタみたいで嫌だとか、当時の流行と固定観念にとらわれてこのマシンにそっぽを向いたライダーたちや、これからライダーとなる人たちに見てほしい。

性能はともかくデザインだけならば現在でも第一線級だとおもいませんか?


余談だが兄貴分のGPZ400Rは大ヒットし、後継モデルのGPX400Rがコケて早々と生産中止した後も生産され続けたロングセラーバイクであった。