サブ3.5へ① | まるがおのつれづれ日記

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東京都在住、自称エッセイスト、そしてサブ4ランナーの丸顔のまるがおが、ランニングのことや、ふと思ったことを気まぐれに書いた日記です。

 

皆さん、こんにちは。まるがおです。

前回、愛媛マラソンで「サブ3.5」(フルマラソンで3時間半を切ることをこう言います)を何とか達成したことをご報告しました。

私はフルマラソンを初めて走ったのが、2017年3月の東京マラソン。
以来紆余曲折を経て、それでも少しずつタイムを伸ばし、5回目の2019年11月のつくばマラソンでサブ4を達成しました。
そしてコロナ禍を経て、9回目のマラソンとなる今月の愛媛マラソンで、サブ3.5を達成しました。本当に長い道のりでした。

サブ4とは違い、サブ3.5を達成するためには1キロ平均5分弱のペースで走り続けなければならず、それなりにスピードも必要です。
そのため途中で足が止まって歩いてしまうと、ほとんど達成は不可能となります(この点、サブ4は歩いてしまってもまだ何とかなります)。

42キロを途中歩かないで、最後まで走り続けること。
これは私にとって、かなり難易度の高いミッションでした(今だってそうです)。

昨年6月にブログを中断してから8か月(書くのが面倒くさくなっただけです。他に理由はありません・・・)。
今回と次回は、この8か月間の愛媛マラソンまで私が何をしていたのか、この感動のサブ3.5達成の裏側には、血と汗と涙が滲むどのような壮大な物語があったのか、はたまた、まったくなかったのか、その辺りについて、簡単に書こうと思います。

まず昨年の夏。暑かったですね。
みなさん、思い出してください。目を閉じ、手のひらで瞼を覆って思い出してください。
そうです、暑かったのです。

暑いと人間の思考能力は低下します。そして、命を守ろうとする防衛本能が働き、脳は過度な運動を抑制します。
つまり、マラソンのことなど、まったく考えなくなります。きれいさっぱり。

ガーミンの記録を見ると、6月から9月までの4か月間は、各月ともようやく100キロを超える距離しか走りませんでした。
とにかく暑いので、夕方、少しでも涼しくなった時に、ジョギングをするくらいでした。

とにかく継続すること。走る習慣を途絶えさせないこと。速く走れなくても腐らずに、我慢して走ること。
暑い時期は、それが一番大事だと私は考えています。ただ走るだけで価値がある。マラソンなんて高尚な人種が考えるべきだ。

10月になり徐々に涼しくなりましたが、いきなり強度の高い練習はできません。
マラソンに向けてのトレーニングは、少しずつ、ゆっくりと取り組むしかありませんでした。
11月下旬に今シーズン初のフルマラソン、つくばマラソンを予定していましたが、長い距離をほとんど踏めておらず焦りがあったのがこの時期です。

そのため、レースの直前まで、出走しようかどうしようか、真剣に考えていました。
中途半端な準備でフルマラソンを走ってもいい結果なんて出るはずはなく、ただつらいだけだからです。

レース二週間前に、マラソンの調整レースとして、ハーフマラソンを走りました。
これをフルマラソンの想定ペースより10~20秒速い、1キロ4分30秒のペースで走り切れなければ、つくばマラソンは走るのを止めようと思ったのですが、それは何とかクリアすることができました。

思ったより体が動く。走れたのなら仕方ない、マラソン、走るか。そんな心境。
ただ、結局色々あって25キロ以上の長い距離は走れず、30キロ走さえできないままレース本番を迎えることになりました。

不安の残るまま迎えたシーズン初っ端のつくばマラソンは、雨の降る冷たいレースとなりました。スタート時の気温は、冬のレースと変わらず、6度ほど。
レース序盤から予定通り1キロ4分40秒前後のペースで走りました。
25キロくらいまでは何とかペースを維持できましたが、未知の25キロ以降は少しずつ失速。そして32キロで脚が終わりました。

その後は歩いたり走ったりを繰り返す、よくあるいつものパターンに。
8回目のフルマラソン、そして4回目のつくばマラソン。経験がモノを言って、何とか3時間43分くらいでゴールできましたが、当然、目標であるサブ3.5には及ばず。
このタイムは、2023年2月の愛媛マラソンで出した自己ベストにも6分くらい及ばない記録でした。

今回のつくばマラソンは雨降りのレースでしたが、気温が低かったため、自己ベストを更新するランナーが多かったようです。
不甲斐ない結果に終わった私は、その結果を恥じ、夏場にうまく調整ができなかったことを嘆くとともに、改めてサブ3.5の壁の高さを認識することになりました。

マラソン、もう止めようかな。

そう、思いました。

しかし、いつか掲げた「打倒サブ3.5」の御旗は、海賊たちの掲げるドクロの旗と同じく、信念の象徴です。
ここで止めてしまったら、マラソン王におれはなる、と強く決意し、周囲に宣言し、サブサコの実を食べた私の魂は、一体どこへ行けばいいというのでしょう。
海底に沈んだたくさんの海賊船から立ち上る青白き亡霊たちが陽を遮り、夜が明けることのない、ジメジメとした漆黒の大海原を、永遠に彷徨い続けることになる。

おまえはそれで本当にいいのか、と私は問う。
まぁ、いいんじゃない、と魂は言う。

いやいや、よくはないだろう、と私が言ったところで、この茶番は次回につづく。