今宵 夜空の中空に心許無く浮かぶは朧月


十重二十重の天蓋は 幽き意識を包み込む


月影揺らぐ山裾に 霞の浪湧き立ち出でて


何時からか 何処からか 万物皆 唱和す


今宵ばかりは皓々と 今宵ばかりは煌々と


幾千幾万の唄 天に木霊し大気揺れ地鳴る


鳴り止むや否や 永劫の静謐が辺りを劈く


嗚呼と耳を塞ぎ身悶えしつつ 面を上げる


紫濃く萌ゆる雲海 従えるは雄々しき峰々


其の上には別の貌 誰であれ終ぞ見ぬ 貌


呼吸を忘れ佇む儘に 夢が月へ溶け落ちる


寸閑の後 醒め起きて見果てぬ夢を顧みる


ふと外に目を遣ると 相も変わらぬ朧月夜


                 bakenuko


人偏に夢と書いて 儚い と読ませるが如き也


                 bakenuko



数え切れない程の何の罪も無い動物達


イヌ、ウサギ、ラット、ハムスター、マウスetc...


投与し、解剖し、裁断し、こと細かに分離し、分析し、


そして



ゴミ袋に入れて処分する



人間の精神というのは上手くできていて


数多くこなすとどんなことでも慣れてきます


それこそどんなに恐ろしいことでも・・・


そう 命を奪うことなど造作もありません


頚椎を脱臼させるだけで、或いは過量麻酔を施すだけで


余りにも儚く消え、体から抜け去ってしまい、


後には徐々に冷えていく躯が残されるだけです



無垢なものたちを殺し生命を奪い続ける


如何な大層な大義名分があったとしても


決して罪の意識は消えません


というか消したくないのです



誰かが言っていました
「自分の感性ぐらい自分で守りなさい。」と


そう 誰も守ってくれないから、自分で守るのです
自分の心を、自分の感性を、自分の精神の危ういバランスを


だから此処に書くのです
誰の為でも無く、ただ自分自身の為に


私はこの仕事に向いていないのかもしれませんが、
辞めるほどのモチベーションには繋がりません
自分がやらなくても、誰かが必ずやることです
辞めたとしたら、それは逃げたのに過ぎないでしょう


そうして思います


毎日の生活の中で、何の気無しに恩恵に預かっている全ての物
食事や薬、移動手段やインフラ、建物、etc etc etc...

かつて何の犠牲も無しにそういった便利なものが
生み出されたことがあったのでしょうか?


そうです


私達は途方も無く大量に積み重なった躯の上を
踏み拉き歩いているのに過ぎないのです


だから得体の知れぬ何者かに感謝しなさいとか、
そういった下らない話ではありません


ただ、私は時折、そういったことは個々人が自分なりに
整理して自覚すべき事柄だと考えているのです


                bakenuko