第7問:ポテチを食べだすと何故やめられなくなってしまうのか
スナックフード、ジャンクフード。お好きな方、多いですよね。わたしも小学校時代に学校近くの駄菓子屋で、初めて自分の小遣いで揚げ煎餅を買ってから、様々なスナックフードを食べてきました。体の1/5位はそれらで出来上がったのかもしれません。
今回はその中でも皆に一番愛されてると思われるポテトチップス(通称ポテチ)に関しての疑問です。
(今回は“チップスター”“プリングルス”等の整形されたものは考察の対象外とさせて頂きます)
【体験】
わたしは湖池屋のポテチをよく買います。カルビーやスーパー等のオリジナル商品でもさほど違わないのですが、何故か湖池屋ブランドに惹かれてしまいます。漢字の会社名が老舗の雰囲気を持つからでしょうか。
キッチンの戸棚の1つにほとんどいつも新品が一袋入っていて、家でくつろぐ休日の午後に、DVDを見ながら、本を読みながら、PCに向かいながらパリパリと食します。
うまいです。それ以外の言葉、浮かびません。
でも近頃だいぶ波立ってきたお腹周りの肉付きを気にしていますので、袋半分までと心に決め、手元にはパチンの袋留めを既に用意しています。
DVDの1チャプター、本の一章を終える頃、時間にして30分程度経過後には、ポテチも袋半分になりました。
最初から決めていたので一旦袋にパチンを掛けます。
しかしふと右手を見ると、塩と油の絡みついた指がええ感じに光っています。そして残り味を、愛おしむように親指から順に舐って行きます。もう堪りません。初めてのデートの後、彼女の細いすべすべした手を握った自分の手を鼻に近づけ、ほんのりとした残り香を嗅いだ時のような気分です。記憶中枢がバリバリと刺激されます。
あと1枚だけと思い、パチンを開けます。しかしそこでもう勝負は決しています。1枚で終わるわけがありません。「次に大きい一片をつかみ上げたら終わり」と思いつつ、気付いた時には、袋の底にカスが残っているだけです。そして袋の淵を大きく開けた口につけ逆さにし、流し込んで終了です。
あぁまたやってしまった、完食。
【検証】
まずは味、食感について考えます。
ポテチには、のり塩やバーベキュー、ガーリックなど色々な味の種類がありますが、ベーシックは全て塩味です。ベースとなるチップスの原料はじゃがいもですのででん粉質です。でん粉質は唾液に含まれる消化酵素アミラーゼによって加水分解され糖質に変わります。大雑把に言えば甘味になるのです。先に感じた塩気はこの甘さで中和され、次にポテチを受け入れる準備が出来ていると考えられます。しょっぱさが寄せる波なら甘さは引く波、海辺のようです。これは飽きないはずですね。
第一の理由は食べ続けることを促す絶妙な味のタッグマッチにあると言えるでしょう。
そして勿論その食感にも大きな理由があります。あのパリパリ感は煎餅のそれとも違いますし、カールなどの整形されたスナック菓子とも違います。硬すぎず柔らかすぎず、口の中に入れてもすぐにと溶けてしまうわけでもなく、一時(いっとき)の間パリパリ感が味わえます。その感じって何かに似ていると思われませんか?わたしはこう感じます。荷物梱包用の緩衝材、そう「プチプチ」と言われているあれを潰す感じにとても良く似ていると。あれも潰れれにくくもなく、また潰れ易くもないですよね。その必要な力加減が気持ちいい所をついているのです。
そして最後に-おそらくこれが今回の疑問検証にとって一番重要なことと思われるのですが-袋に入っているポテチの一片一片どれを取っても、どれ1つとして同じ形のものは2つとないということです。
一片一片ずつ丁寧に袋から出して食べる方、片方の手でガサッとまとめて出しもう一方の手でそこからつまむ方。方法は人それぞれでしょうが、見た目も食べ応えも満足行くポテチばかり入っているわけはありません。半分やそれ以下に割れたもの、著しく反り上がっているもの、端が揚がり過ぎてこげ茶色になっているもの等々。袋から取り出す度に新しい形との出会いがあります。そしてもっとセクシーな、もっとダイナミックな形があるだろうという期待感、好奇心が呼び起こされます。
このポテチ一片毎の大きさと形のランダムさがわたしを完食にまで至らす大きな理由なのです。
【結論】
ポテチは、その味、食感、形という3つの側面において、舌と心を潤し惑わし、結果として完食を促す絶妙な作りになっているということです。
それが恣意的なものなのかそうでないのかは不明です。
【追記】
この考察をするため、この1週間毎日1袋ずつポテチを完食してしまいました。
うぷっ!
さすがにもうあと1ヶ月位は食べる気になりそうもありません。
今回はその中でも皆に一番愛されてると思われるポテトチップス(通称ポテチ)に関しての疑問です。
(今回は“チップスター”“プリングルス”等の整形されたものは考察の対象外とさせて頂きます)
【体験】
わたしは湖池屋のポテチをよく買います。カルビーやスーパー等のオリジナル商品でもさほど違わないのですが、何故か湖池屋ブランドに惹かれてしまいます。漢字の会社名が老舗の雰囲気を持つからでしょうか。
キッチンの戸棚の1つにほとんどいつも新品が一袋入っていて、家でくつろぐ休日の午後に、DVDを見ながら、本を読みながら、PCに向かいながらパリパリと食します。
うまいです。それ以外の言葉、浮かびません。
でも近頃だいぶ波立ってきたお腹周りの肉付きを気にしていますので、袋半分までと心に決め、手元にはパチンの袋留めを既に用意しています。
DVDの1チャプター、本の一章を終える頃、時間にして30分程度経過後には、ポテチも袋半分になりました。
最初から決めていたので一旦袋にパチンを掛けます。
しかしふと右手を見ると、塩と油の絡みついた指がええ感じに光っています。そして残り味を、愛おしむように親指から順に舐って行きます。もう堪りません。初めてのデートの後、彼女の細いすべすべした手を握った自分の手を鼻に近づけ、ほんのりとした残り香を嗅いだ時のような気分です。記憶中枢がバリバリと刺激されます。
あと1枚だけと思い、パチンを開けます。しかしそこでもう勝負は決しています。1枚で終わるわけがありません。「次に大きい一片をつかみ上げたら終わり」と思いつつ、気付いた時には、袋の底にカスが残っているだけです。そして袋の淵を大きく開けた口につけ逆さにし、流し込んで終了です。
あぁまたやってしまった、完食。
【検証】
まずは味、食感について考えます。
ポテチには、のり塩やバーベキュー、ガーリックなど色々な味の種類がありますが、ベーシックは全て塩味です。ベースとなるチップスの原料はじゃがいもですのででん粉質です。でん粉質は唾液に含まれる消化酵素アミラーゼによって加水分解され糖質に変わります。大雑把に言えば甘味になるのです。先に感じた塩気はこの甘さで中和され、次にポテチを受け入れる準備が出来ていると考えられます。しょっぱさが寄せる波なら甘さは引く波、海辺のようです。これは飽きないはずですね。
第一の理由は食べ続けることを促す絶妙な味のタッグマッチにあると言えるでしょう。
そして勿論その食感にも大きな理由があります。あのパリパリ感は煎餅のそれとも違いますし、カールなどの整形されたスナック菓子とも違います。硬すぎず柔らかすぎず、口の中に入れてもすぐにと溶けてしまうわけでもなく、一時(いっとき)の間パリパリ感が味わえます。その感じって何かに似ていると思われませんか?わたしはこう感じます。荷物梱包用の緩衝材、そう「プチプチ」と言われているあれを潰す感じにとても良く似ていると。あれも潰れれにくくもなく、また潰れ易くもないですよね。その必要な力加減が気持ちいい所をついているのです。
そして最後に-おそらくこれが今回の疑問検証にとって一番重要なことと思われるのですが-袋に入っているポテチの一片一片どれを取っても、どれ1つとして同じ形のものは2つとないということです。
一片一片ずつ丁寧に袋から出して食べる方、片方の手でガサッとまとめて出しもう一方の手でそこからつまむ方。方法は人それぞれでしょうが、見た目も食べ応えも満足行くポテチばかり入っているわけはありません。半分やそれ以下に割れたもの、著しく反り上がっているもの、端が揚がり過ぎてこげ茶色になっているもの等々。袋から取り出す度に新しい形との出会いがあります。そしてもっとセクシーな、もっとダイナミックな形があるだろうという期待感、好奇心が呼び起こされます。
このポテチ一片毎の大きさと形のランダムさがわたしを完食にまで至らす大きな理由なのです。
【結論】
ポテチは、その味、食感、形という3つの側面において、舌と心を潤し惑わし、結果として完食を促す絶妙な作りになっているということです。
それが恣意的なものなのかそうでないのかは不明です。
【追記】
この考察をするため、この1週間毎日1袋ずつポテチを完食してしまいました。
うぷっ!
さすがにもうあと1ヶ月位は食べる気になりそうもありません。