半導体

 

常に電気を通す物質を導体、通さない物質を不導体といいます。条件によって通したり通さなかったりする物質を半導体といいます。半導体にはP型半導体とN型半導体があります。

 

ダイオードという部品は一方向にしか電気を通さない部品ですが、中身はP型半導体とN型半導体をくっつけたもの(PN接合)で、こうするとP型からN型方向にしか電気が流れません。

 

  トランジスタの構造

 

トランジスタという部品は大まかに2種類あって、それぞれPNP型、NPN型といいます。PNP型はP型半導体の間に薄いN型半導体を挟んだ構造で、NPN型は薄いP型半導体をN型半導体で挟んだ構造をしています(この "薄い" がミソです)。それぞれの半導体から端子を引き出してあり、それぞれベース(B)、エミッタ(E)、コレクタ(C)と名前が付いています。太い線の真ん中からまっすぐ出ているのがベース、斜めに出ているのがコレクタとエミッタです。エミッタには矢印が付いていますがPNP型とNPN型で矢印の向きが違うのに気が付きましたか?これは電流が流れる向きを表していて、回路図のトランジスタがPNP型かNPN型かを判別する大事な部分です。

 

 

 

  トランジスタの動作

 

NPN型トランジスタの動作をみてみましょう。ダイオードの常識からすると、ベースからコレクタ方向、ベースからエミッタ方向はPN接合なので電流が通りますが、反対向きには通らないはずです。

 

ところが不思議なことにベースからエミッタ方向に電流を流すと、コレクタからエミッタに向かって電流が流れるのです。しかもベースに流れ込んだ電流の何倍も大きな電流が流れます。まるで小さな電流が大きくなったように見えるので、これをトランジスタの増幅作用といいます。

 

 

  トランジスタの合否判定

 

トランジスタの構造が頭に入っていると、そのトランジスタが故障しているかどうか、テスターひとつで簡単に調べることができます。

 

その前にまず、そのトランジスタがPNP型なのかNPN型なのかを調べる必要があります。日本製のトランジスタはJISで型番の付け方が決まっていて、型番が2SA***(数字)、2SB***であればPNP型、2SC***、2SD***であればNPN型です(一部、メーカー独自の型番が付いているものもあります)。

トランジスタの構造は記号で書けばこのようになります。つまりダイオードが2本、この向きにつながっていると考えます。このダイオード構造が導通しているかいないかを、テスターのダイオード・レンジで調べます。

 

すなわちNPN型トランジスタの場合、

①ベースからコレクタ方向に導通がある。逆方向は導通が無い。

②ベースからエミッタ方向には導通がある。逆方向は東通が無い。

③コレクタ-エミッタ間はどちら向きにも導通が無い。

以上の条件を満たせば、そのトランジスタはまず正常だろうと考えられます。PNP型トランジスタの場合は①と②で導通方向が逆になります。

 

導通しているはずのところが導通していない、あるいは導通してはいけないところが導通している場合、そのトランジスタは故障していると思って間違いないでしょう。

 

なおトランジスタが基板などに収まっている状態では、周囲の部品の影響で正しく判定できません。必ず単体で調べてください。