ダウン症のある人たちのことを、これまで様々書いてきて、講演やトークでも話してきて、
でもとても短いこのメモが僕の中では1番彼らの存在を語っているように思える。
古いメモだ。
彼らと過ごすようになって、まだそれほどの時が経っていない頃。20年前、活動初期。
その後、エコールエレマンプレザンとなる実践を始める前の年でプレスクールとして、みんなと部屋づくり等を始めていた。絵画クラスは自分達で持った教室は1年くらいだろうか。
2002年。このメモはそのあと確か何処かで書き直したものを使ったけれど、今回はオリジナルを。
原点であり、未だに蔵にしまわれたままの様なもの。
今こそこのメッセージを。


序曲 調和のビジョン

ダウン症の人たちには環境や秩序に対する、
ある種の慎ましさがある。
謙虚さや配慮のような感覚にも似ている。
彼らには本質的な暴力性が感じられない。
彼らの感覚は敏感で鋭い。
彼らは絶えず瞬間を生きている。
自由でとらわれがない。
柔らかく静かな心。
彼らは自然と調和する。

これまでダウン症の人たちと接して来た時間は、
彼らの特徴である優れた感性を実感させてくれた。

僕たちは彼らと一緒に学校を創っている。
この学校は小さいけれど、
何処にもない新しい可能性に満ちている。

彼らの優れた感性が傷つけられずに、
守られ育って行けたら、伸びて行けたら、
どんなに素晴らしいことだろう。

その感性から僕たちの社会は、
新しい世界観をつかむことが出来るだろう。
穏やかさ、争わないあり方、
人や自然に対する優しさ。
今と言う時の大切さ。
小さなものや出来事への気づき。
なによりも共生と平和。
彼らの感性が示すもの、
それは調和のビジョンと呼べるかも知れない。