台湾において4月から5月にかけて見頃となるアブラギリの花の観賞。石碇桐花散策路や富民親水公園などの推奨観賞地点と旅行計画、到着方法をご案内します。真っ白な花々が山全体を包み込む「五月の雪」と称される幻想的な光景をお楽しみいただけます!

 

アブラギリ

 

台湾アブラギリとは

 

台湾では、アブラギリが毎年4月に花を咲かせ始め、4月後半から5月初めにかけてが最も美しい時期となります。この季節になると、台湾の様々な地域で「客家桐花祭」という花見の催しが行われ、春の特徴的な風景として多くの訪問者を惹きつけています。


実際のところ、台湾におけるアブラギリの由来は日本との関連が強いものです。そのほとんどは日本による統治期間中に経済的な植物として持ち込まれました。

 

その当時は、この木から抽出される桐油が塗料や防水素材として重要視され、また木材自体も家具や下駄、爪楊枝、マッチの軸などの素材として広く活用されていました。

 

しかしながら、現代では桐油産業は衰えてしまいました。
 

かつてアブラギリが数多く栽培されていたのは、桃園、新竹、苗栗といった客家系の人々が多く住む地域でした。

 

そのため、現在では台湾においてアブラギリの白色の花は「客家文化」を象徴する重要な要素の一つとなっています。

 

台湾アブラギリ花見の魅力

 

台湾におけるアブラギリの花見イベントは「客家桐花祭」という名で親しまれており、2002年に始まった伝統的な行事です。


この祭典は、台湾客家委員会によって、森林資源であるアブラギリやお茶などの恵みに感謝の意を表すために計画されました。

 

土地の神、山の神、天の神々に祈りを捧げる儀式として開始されたため、単なる観光シーズンを意味する「季」ではなく、神聖な儀礼を示す「祭」という文字が用いられています。

 

この祭りには、客家文化の伝統、荘厳さ、清純さ、信心深さ、祈りの心が込められています。


アブラギリの花は真っ白な花弁と、咲き始めは黄色く、その後赤色に変わる花の中心部が特徴で、わずかな香りを発します。

 

花が落ちると地面全体が白く覆われ、あたかも春の雪景色のような風景が広がることから「五月の雪」とも称されています。


台湾の各地域にはアブラギリの花を鑑賞できる散策路が多数存在します。

 

白い花びらの絨毯の上に立って写真を撮影したり、高くそびえるアブラギリの樹木が続く山々を眺望したりと、多様な方法で花見を楽しむことが可能です。

 

また、一部の観光名所では、水面に映るアブラギリの花と緑の樹々の反射が美しい「花の池」も観賞できます。

 

日本では目にすることができないアブラギリの壮観な景色。

 

4月以降に台湾を訪問する予定のある方は、ぜひこの幻想的な花の風景を体験してみてください。

 

台湾のアブラギリ花見 おすすめスポット

 

台湾のアブラギリ花見 おすすめスポット1:石碇桐花步道

 

 

 

 

台北からアブラギリの花見に簡単にアクセスしたい方には、石碇(シーディン)桐花歩道が適しています。

 

「風露嘴(フォンルーズイ)桐花歩道」としても知られるこの散策路は、全長がたった435メートルと短く、散策しやすいことが魅力です。

 

散策路の両側には台湾の伝統的な茶畑が広がっており、段々畑の景観とアブラギリの花を一度に楽しむことができます。


付近には観光名所も数多くあり、石碇千島湖石碇老街(旧市街)へ足を延ばすのもお勧めです。

 

この地域は東方美人茶や文山包種茶の重要な生産地としても有名で、台湾茶を好む方は良質なお土産を購入する機会もあります。


訪問方法としては、MRT淡水線の新店駅から新店客運の緑12バスへ乗り継ぎ、「風露嘴」バス停で降車します。そこから県道47-1号線に入り約50メートル歩くと桐花歩道に到着します。ただし、緑12バスの運行頻度が少ないため、事前に時刻表を確認されることをお勧めします。
 

この地域は山岳地帯にあるため、公共交通機関での移動は乗り換えが煩雑で、Uberの利用も向いていません。そのため、tripoolの往復送迎サービスや2時間の貸切チャーターサービスを利用するのが便利です。前もって予約しておくことで、スムーズな観光が可能になります。

 

 

 

台湾のアブラギリ花見 おすすめスポット2:富民親水公園

 

 

 

 

台湾の基隆地域でアブラギリの花を観賞するなら、富民親水公園が理想的です。

 

台北から日帰り旅行として訪れることも可能で、基隆港からフェリーで来られた方の観光計画にも簡単に取り入れられる場所となっています。


公園の見どころは、約850メートルの瑪溪(マーシー)桐花環状遊歩道です。

 

入口に一歩足を踏み入れると、すぐに美しいアブラギリの木々が訪問者を迎え、4月から5月の花期には、遊歩道の両脇に咲く純白の花々が、雪のカーペットのような幻想的な景観を生み出します。

 

特に、緑色に光る川の表面に映る白いアブラギリの花は、写真撮影スポットとして多くの人気を集めています。

 

アクセス方法は基隆市バス701番を利用し、「瑪陵駅」で下車。そこから徒歩わずか3分で公園へ到着できます。ただし、台湾のバスは日本語のアナウンスがなく、運転スタイルも日本と比べてやや荒々しいため、公共交通機関の利用に不安を感じる方には、送迎サービスの利用をお勧めします。
 

山間部に位置しているためUberの利用には向いていませんが、tripoolで往復送迎や2時間の貸切チャーターサービスを事前に予約しておけば、快適に観光を楽しむことが可能です。

 

 

 

台湾アブラギリのイベント・フェスティバル情報

 

台湾の山岳地帯には、アブラギリの樹木が多数植栽されています。特に客家人(はっかじん)が古くから居住している山地域に数多く見られ、その白色の花が開花する季節になると「桐花祭」という祭典が催されます。


台北、新北、桃園、新竹、苗栗など、客家人が多く生活している地域を中心に、台湾の各地で桐花祭が開催されています。

 

2025年の具体的な日程はまだ公表されていませんが、情報が公開され次第更新いたします。

 

台湾アブラギリ花見の楽しみ方

 

台湾でアブラギリの花を観賞できる場所は、そのほとんどが山間部に位置しているため、公共交通機関での訪問が困難であり、事前に送迎の専用車を予約することを推奨します。


Uberなどの配車アプリは、山岳地域ではサージ料金が発生したり、帰路の車両手配が難しくなったりする課題があるため、あまり推奨できません。

 

台北市内や近隣の基隆、桃園エリアでアブラギリの花を鑑賞する場合、4時間の時間制貸切車両サービスが実用的です。通常、花見場所での滞在時間は約1時間程度ですが、付近の老街(伝統的な商店街)や観光名所も一緒に訪問する場合は、6時間のプランが適しています。

 

台湾でアブラギリが見頃を迎える4月上旬から5月下旬は、降雨が多く気温変化の大きい春の時期となります。雨具と軽めの上着を携行することをお勧めします。
以下に、推奨される行程を紹介します:
 

 

4時間コース(台北発着)

 

  • 10:00 ホテル出発
  • 11:00 アブラギリの花見スポット到着
  • 12:00 花見終了、近くの老街で散策・昼食
  • 13:00 台北へ向けて出発
  • 14:00 ホテル到着

 

6時間コース(台北発着)

 

  • 10:00 ホテル出発
  • 11:00 アブラギリの花見スポット到着
  • 12:00 花見終了、近くのレストランで昼食
  • 14:00 周辺の老街や観光スポット到着
  • 15:00 観光終了
  • 16:00 ホテル到着


台湾の絶景「五月の雪」と称されるアブラギリの花見には、安全で快適なtripoolのチャーターサービスをぜひご利用ください。

 

 

 

以上、台湾独特の花見イベントをご紹介しました。今回は台北と基隆の花見スポットを2か所ご紹介しましたが、桃園地域にもアブラギリの花見スポットが2か所あります。特に、台湾の写真家たちから「台湾で最も美しいアブラギリの花見スポット」と称される甘家堡について興味がありましたら、ぜひ下記の記事もご覧ください!