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【トラピックス】2018年 バルト三国とワルシャワ・サンクトペテルブルク9日間(4/21~4/29)
 
今回は東ヨーロッパのポーランド・バルト三国とロシア(サンクトペテルブルグ)を紹介します。
 
2018年 ポーランド・リトアニア・ラトビア・エストニア・ロシア(サンクトペテルブルク)
 近年観光地として脚光を浴び始めたバルト3国と、一度は訪れてみたいエルミタージュ美術館を訪ねるツアーにGWを使って参加。前年の北欧巡りで使えなかったフィン・エアーに乗れました。機体にはウニッコのペイント、機内に入るとブランケットや食器雑貨類もマリメッコ、妻のテンション上がりまくりです。ヘルシンキ経由でワルシャワへ。

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ポーランド ワルシャワ
 ワルシャワでは、ポーランドが生んだ偉大な作曲家ショパンに纏わるスポットを巡りました。大きなショパン像が置かれているワジェンキ公園。写真は「柳の木の下で物思いに耽るショパンの姿」と説明を受けました。どう見ても台風に煽られて木にしがみついているようにしか見えませんけど。。。毎週日曜この公園の野外音楽堂でショパン・コンサートが開かれるそうです。
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 次に訪れたのは聖十字架教会。ショパンがフランスで亡くなる際、「ハートは祖国に帰して欲しい」との遺言を残し、姉が心臓を持ち帰り、この教会の柱に収めたそうです。入口左手にはポーランド出身の故ヨハネパウロ二世(ローマ法王)のフレスコ像も飾られていました。


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 教会から旧市街地広場に向かう途中、マラソン大会に遭遇。ヨーロッパではベルリンマラソンが有名ですが、ここワルシャワマラソンもそこそこ人気があるそうで、車椅子マラソンを先頭に、ガチンコランナー、一般ランナーの順で多くの人が旧市街を駆け抜けていきました。
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 続いて市街地散策。写真のような旧市街地はヨーロッパ至る所にありますが、ここは復興の歴史が刻まれています。第二次世界大戦下、ドイツナチスが文化的価値の高い建造物を中心に攻撃、大半の市街地が瓦礫と化してしまったそうです。戦後、旧市街地を復興させようと市民が立ち上がり、戦前の写真に基づき残ったオリジナル材を可能な限り再利用。見事なまでに再建させたことで世界遺産に認定されました。今、隣国ウクライナが、ロシア軍による破壊攻撃を受けています。ここヨーロッパでは、大国に挟まれた国々はこのような蹂躙を幾度となく受けています。心が痛みます。
追記:11/15にロケット弾がポーランドのウクライナ国境付近に着弾、二人が死亡したそうです。北朝鮮が飛ばしているミサイルが日本に落ちたらと思うとゾッとしましたガーン
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リトアニア ヴィリニウス
次に訪れたのは、リストニアのヴィリニウス。リトアニアは、バルト三国の中でナチスドイツ(ユダヤ人の虐殺)やソ連(併合)で最も多くの犠牲を出した国だそうです。1900~50年ソ連からの独立・併合が繰り返される中、1991年にようやく独立を果たし、2004年NATO・EU加盟を果たしました。

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 また、ここは敬虔なキリスト教徒の国で、至る所に様々な会派の教会が残されており、旧市街の規模は欧州最大級です(逆に、全く近代化されていないということでもあります)。
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 午後向かったのは、リトアニア第二の都市カウナス。対戦の最中、ここの領事館に勤務していた杉原千畝がユダヤ系難民に対し日本通過ビザ(命のビザ)を発給したことで有名な街です(唐沢寿明主演や加藤剛主演で映画化されています)。季節柄、杉原千畝桜公園の桜が満開で綺麗でした。
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ラトビア リガ
翌日訪れたのは、ラトビアの首都リガ。ラトビアはリトアニア・エストニアに挟まれた自然豊かな国で、東側はロシア・ベラルーシと国境を接しています。ここリガに13世紀頃ドイツが進出、後にハンザ同盟(北ドイツの都市連合)に加わり、ロシアと西ヨーロッパを結ぶ商業地として繁栄してきました。ドイツの匂いのする美しい街並みは、「バルト海の真珠」と称されるほどです。旧市街には、ロマネスク・ゴシック・バロックなど様々な建築様式の建物が残されており、さながら建築の見本市のようでした。
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 バルト三国を結ぶ幹線道路は片側一車線で、すれ違う車も疎ら、各首都間は畑と林と湖の単調な景色が続きます。と思いきや、反対車線に戦車を積んだ大型トラックが何台も現れては通り過ぎて行きました。後で知ったことですが、当時ロシアがバルト三国との国境問題で国境の軍を増強、その対抗措置としてNATOが駐留軍を増強したそうです。NATO加盟を認められたバルト三国と、認められなかったウクライナ。NATO加盟で明暗が分かれた過去が、今回の紛争にまで繋がっているように思えます。
 
エストニア タリン
 バルト三国の最後の訪問地はエストニアのタリン。この国も、他の二国同様、中世から時が止まったかのような美しい景色が広がった観光地です。バルト海クルーズの寄港地の一つで、隣国フィンランドからはフェリーで2時間程の近さなので、他の二国よりも観光客が多い印象でした。冬には旧市街広場でクリスマスマーケットが開催され、一層の賑わいをみせるそうです。
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 エストニアのもう一つの顔は「電子国家」。日本のメディアにとりあげられているのでご存じかと思いますが、電子国民IDやインターネット投票、電子裁判etc.行政サービスが電子化された国です。もちろん、行政コストを下げスピードを向上させるのが一番だと思いますが、他の理由の一つに、この国も、デンマーク、ドイツ(騎士団)、スウェーデン、ロシア帝国、ソ連と、色々な国に支配を受けており、仮に国が滅んだとしても国のデータを保護しておけばリスタートが早いという考え方があるそうです。
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ロシア
 翌日はロシアへ。これまで国境を越える際の検問所など無かった(EU加入国では全て取り壊されていました)ので、初体験です。小雨が降りしきる中、フェンスを張り巡らせた検問所手前でバスを止めさせられ、警備員が乗り込み、パスポートを所持していない密入国者がいないかチェック。その後、バスから降ろされ一人ずつ入国審査。パスポートにスタンプを押されてロシア側へ徒歩で移動。30人ほどのツアー客が皆だんまりで、重苦しい雰囲気の1時間でした。もちろん、撮影禁止です。
 
サンクトペテルブルク
 サンクトペテルブルクは、モスクワに次ぐロシア第二の都市。18世紀スウェーデンとの北方戦争の最中、ピョートル大帝が築いた要塞都市が起源で、2世紀にわたり帝都として栄えました。現在はロシア文化の中心地として多くの観光客が訪れています。
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 ホテルのモーニングでは朝からシャンパン(朝シャン)が振舞われていました。驚きびっくり
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 初日はエカテリーナ宮殿、血の上の救世主教会、等の観光スポットを巡りました。丁度2か月後にロシア・ワールドカップが開催されるとあって、土産物屋には多くの記念グッズが置かれていましたが、それを横目に見ながらスタバへ直行。土産のロシア限定マトリョーシカ・タンブラー(赤ロシアと青サンクトペテルブルク)を買い漁っていました。
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 翌日は今ツアーの目玉エルミタージュ美術館へ。収蔵美術品300万点余、全展示室を歩くと20㎞以上になる世界屈指の大美術館です。もとは「冬の宮殿」と呼ばれた皇室一家の宮殿でした。歴代ロシア皇帝が収集した美術品とロシア革命後に貴族・商人から没収したコレクションを、本館3フロアと別館に大量展示しています。ロマノフ王朝の富と権力が如何に強大なものだったか伺えます。エカテリーナ二世の肖像画が本館入口に鎮座しているはずですが、そこだけぽっかりと空いていました。添乗員のナターシャ(日本で言うと花子に相当するポピュラーな名前)に去年「エルミタージュ美術館展(兵庫県立美術館)」で撮影した写真を見せると、「今も世界のどこかを旅している。なかなか帰ってこない。」と嘆いておりました。
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 ここで人気のある展示コーナーはやはりイタリア美術。中でも一番人気はレオナルドダヴィンチ若かりし日に描いた「ブノアの聖母」と「リッタの聖母」。それから、ラファエロの「コネスタビレの聖母」と「聖家族」も人垣が出来ていました。
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 昼食を挟んで、印象派コレクションを見に別館へ。重厚な本館の造りと比べると、安普請な建屋です。こちらにはマチス、ゴーギャン、ルノアール、ゴッホ、モネ、セザンヌ、ドガ、ピカソetc.の作品がずらりと展示されています。充実した一日になりました。次、機会があればメトロポリタン美術館にも行ってみたい。。。
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 ウクライナへの暴挙を目の当たりにし、もうロシアへ旅行に行くきになれませんムキー