紅葉の時期ということで一度は行ってみたいと思っていた紅葉に彩られたロマン漂う鬼のいない谷の都/鬼無里に向かう。能楽、歌舞伎に伝わる紅葉狩りの舞台、鬼女紅葉の伝説を生んだ谷の都「きなさ」の山々が鮮やかな錦の色に彩られる紅葉は、まさに神秘的な美しさといわれている。善光寺前から国道406号でその鬼無里に車を走らせるのである。
折重なるように迫る山々、切り立った崖のはるか下を流れる裾花川、曲がり上り下りする道はトンネルが続く。最後のトンネルを出るとそこが谷の都/鬼無里なのである。西京の春日神社から裾花川をさかのぼり、奥裾花へ向かう。奥裾花ダムにかかる奥裾花大橋から先が奥裾花であり橋から見る奥裾花湖は絶景なのである。
ダム湖に架かる奥裾花大橋は林道に架かる中路式ローゼ橋としては国内最長。茶色のアーチ橋が紅葉とあいまって湖面に映えて美しい。
ここから全長5KMにわたり高さ100Mに鬼気迫る絶壁が続く奥裾花渓谷。
岸壁を流れる雨とともに現れる「名も無き滝」とブナやカエデの赤や黄色と常緑樹の緑とがあいまった壮大な風景はまるで屏風絵のよう。さすがわ「日本百景」に数えられるわけである。
「ポットホール」「ハチの巣状砂岩」「奇岩千畳岩」「浪あとの化石」「サンドパイプ」「クルワドウの団塊」といった珍しい地層を走り抜け「鏡肌(断層のズレ)」であらためて奥裾花渓谷の雄大さに驚く。水面に映る青空、そして紅葉とあいまった美しさは見事です。
裾花川の水源を求めてさらにさかのぼれば、太古から変わらぬ風貌をもつブナの林のある奥裾花自然園である。奥裾花観光センターから先は自然歩道でマイカー乗り入れ禁止。車を停めてここから2300Mほど、自然園目指して軽やかに大地を踏みしめればそこはまさに自然の楽園。次々と感動の景色が目に飛び込んできて、太古の昔へタイムスリップしたような大地の鼓動が聞こえます。
高妻山や乙妻山の断崖絶壁の山々と色づく木々との構図は、見る場所によって姿を変え、飽きさせません。
奥裾花自然園は樹齢300年~400の年ブナやトチの原生林に囲まれた7ヘクタールの湿原地帯で、春にはミズバショウの群生が見れます。こうみ平湿原から吉池に向かいます。樹齢400年のトチの木のたもとにある吉池は、密林の中の小池ですが神秘的な佇まいをみせています。この吉池で標高1280Mになります。
ここからは手つかずのブナの森には自然のきらめきが随所に見られ、大自然が造り上げる森の魅力がたっぷりひろがり、紅葉したブナの森のウォーキングは心と体をリフレッシュさせてくれます。
最後に、ここ奥裾花の秘境に昭和39年、水芭蕉の群生が発見された今池湿原をやひょうたん池を見ながら戻ることにしたのである。
お昼は「おやき」ということで国道406号までもどり、鬼女伝説の郷・鬼無里の中心地、国道406号沿いに建つ蔵造りの建物「いろは堂」本館に向かう。
和菓子店として大正14(1925)年に創業したいろは堂の原点は炉端のおやき。今でも店内には囲炉裏が置かれ、火が赤々と燃える温かな店内に入ると、お店の人が試食用のおやき(多分人気がないのかあざみ)とソバ茶をすすめてくれます。一口食べれば、表面カリッと、中はふんわりの絶妙の食べ心地で、油味噌で味付けされた中の野菜(野沢菜とねぎみそを注文)もジューシーで、個性的な生地に負けずしっかりとしています。
いろは堂おやきの特色は、パリッと焼き上がったキツネ色の皮とふんわりやわらかい噛みごたえの「焼き」と「柔らかさ」の両立です。自家製酵母で発酵させたそば粉入りの生地を和菓子作りに通じる技で成形し、300度近い高温釜での焼き上げが作り出す、いろは堂秘伝の味です。具は地元野菜を生のまま味つけし、生地を焼く時に初めてじっくりと火を通すので、野菜の旨みとジューシーさを丸ごと味わえます。
その敷地内に、いろは堂が発信するニュースタイルのカフェ「カフェ&ギャラリー いろはな」があり、スローライフ、スローフードをモットーにゆったりとくつろげる隠れ家的スペースなのです。白壁土蔵の建物に窓を大きく取り、緑を基調とした店内、オープンテラスもあり、自然とひとつづきになった開放的な空間です。
ここでいただけるスイーツが、おやきの生地を使ったもちもちの特製ドーナツ「Oyakiji ドーナツ」です。写真は「ドーナツアイス」でソフトフランスパンをモチモチとさせた食感に生クリームのほんのりとした甘さ、アイスの冷たさと相まって相性抜群です。
最後にいつも通り温泉で〆るということで、「奥裾花温泉・鬼無里の湯」に行く。泉質は単純硫黄冷鉱泉、効能は皮膚病、切り傷に効くとのこと。
あまり特徴もないので自宅に帰ります。














