岐阜に転勤してきてからは(「道の駅」発ぎふを遊ぶ!)を参考書にして道の駅を拠点に岐阜県の制定した 「花街道」をドライブしているのである。そして季節は春4月、春といえば桜である。
岐阜に来てすぐ「淡墨桜」を見にいったのであるが今年は「臥龍桜」に挑戦である。岐阜市から美濃加茂を経由して国道41号(飛騨街道)を北上し、まずはりんごや桃など実り豊かな久々野町の自然の恵みが味わえる道の駅「飛騨街道なぎさ」に立ち寄る。
外観は縄文時代の竪穴式住居をアレンジしたユニークな作りとなっていて火の見櫓が目印である。そのまま北上すると大きなだんごの看板「佐々木だんご店」が目に付く。小腹が空いていたので「のり団子」一本たのむとおじさんの「一本ですか」という怪訝な顔が忘れられないのである。
飛騨一ノ宮駅に隣接する臥龍公園内にある桜が、幹枝が竜の地に臥した姿に似ていることから名付けられた国指定天然記念物「臥龍桜」である。駅のホームを跨ぐ跨線橋を渡るとそこに樹齢1100年余り、枝張り30m、高さ20m。幾度の枯死状態からも人々の桜を想う心により、たくましく復活した樹齢1100年の日本を代表するエドヒガンザクラの大樹があるのである。飛騨・美濃さくら33選にも選ばれ、毎年見事な花を咲かせる。(見頃:4月中旬~下旬) 実はここは「大幢寺」という伝奥禅同和尚により1539年に開山したお寺の境内にあたるとのこと。
さて少しコースから外れるのであるがこの機会を外すとたぶん行かないと思ったので道の駅「モンデウス飛騨位山」に立ち寄る。冬は白銀の世界にシュプールが描かれる飛騨の霊峰・位山なのであるが、今は4月、なにもない、ホールには人もいない、ないないづくしであった。
日本200名山のひとつ位山は岐阜県高山市にある標高1,529mの山で、飛騨北部と南部の境界であり宮川と飛騨川の分水界である分水嶺の山です。 昔はイチイの木の産地として有名で、位山のイチイの木を笏の材料として天智天応に献上した際、この木が一位の官位を賜ったことから木はイチイ、山は位山と呼ばれるようになったという説があり、現在でも天皇即位に際して位山のイチイの笏が献上されている。古来より霊山として崇められてきた位山は、謎の巨石群やピラミッド説等パワースポットとして神秘とパワーに満ちたスポットとのことである。
本来の目的地に向かって国道361号(木曽街道)に入る。この道は江戸時代、富山湾で水揚げした寒ぶりが富山(越中)から高山(飛騨)を経て松本(信州)まで運ばれたルートで高山までの41号とともに「ぶり街道」と呼ばれている。まずは沿道の道の駅「ひだ朝日村」に寄る。
飛騨あさひを横断する国道361号は、鎌倉街道、江戸街道、ブリ街道、そして糸挽き娘の女工哀史野麦峠への道でもあり、歴史を重ねた飛騨表玄関の道であり、その沿線に情報発信・交流の拠点として道の駅「ひだ朝日村」がある。御岳山や乗鞍岳を一望できる朝日村には高原が多くあり、昔、目も覚めんばかりの美女が住んでいたと言われる美女が池を囲む美女高原やスズランの自生地である鈴蘭高原、青屋川が清らかに流れるカクレハ高原等がある。
権現トンネルを抜けて、もう一つの道の駅「飛騨たかね工房」にも寄る事に。工房風の外観が特徴的で、アイデアに富んだオリジナル商品を数多く販売していて、中でも手間と時間をたっぷりかけた辛子調味料「うま辛王」は最高であった。高根村特産の赤唐辛子ソースで辛さのなかに深い旨みがあり、パスタやラーメンに相性抜群である。
さていよいよ目的地「濁河温泉」に向かうのであるが、途中高根乗鞍湖で左に進路をとると「女工哀史の峠」として小説や映画となった「あゝ野麦峠」で有名な標高1672m、飛騨と信州を結ぶ峠で、古くからの交通の要所であったところにでるが、今回は家に帰るのではないので飛騨と開田高原の県境の長峰峠の手前を右にとる。
濁河温泉は御嶽山の飛騨側登山口としても知られる、御岳山七合目標高1800mの高地に広がる温泉街で通年営業の温泉地としては万座温泉と並ぶ日本最高所を誇っている。19世紀後半から温泉の開発がスタートし、霊峰・御嶽山を目指す登山者の憩いの場として親しまれてきた。
名前の由来は、草木谷と湯ノ谷が合流し濁河川となる地点で、互いの水が混ざり合って白くなることから来ており、もともと、それぞれは透明の水であるが、含有成分が違っていて、合わさったことで化学反応を起こして白濁するとのことで、濁り湯の温泉だからではないのである。
しかし泉質は含土類芒硝泉 で鉄分による茶色い濁り湯が特徴である。現在でも秘湯ムード満点の入浴が楽しめるということで「旅館御岳」にお邪魔させていただいた。
「旅館 御岳」には160段の階段を下った渓谷沿いに原生林に囲まれた野趣たっぷりな露天風呂があり四季折々の原生美林を眺めながら源泉100%掛け流しの湯が楽しめるのである。(しかも混浴である)温泉に至るまでの御岳パノラマラインは御嶽山の威容や日本一溶岩流を一望できる絶景が広がっており、ドライブコースとして人気もたかいのであるが、途中の道がくねくねで気分がわるくなった。
旅館をでてからも曲がりくねった道は続き飛騨小坂温泉郷に着くころからやっと道幅も広くなり、道路沿いには花桃が赤、ピンク、白の花を咲かせて楽しませてくれる。そんなわけで、道の駅「南飛騨小坂はなもも」はドライバーのオアシスなのである。少し元気がでてきたので、昨年11月に近くにある「巌立峡公園」に行ったのであるがその時には行かなかった日本の滝100選の「根尾の滝」に寄ることにした。
御嶽山麓の飛騨小坂町には、高さ5m以上の滝が216滝確認されていて、2800m日本最高所の滝も小坂町にあることになっている。それらの滝の姿や周辺の景観は千差万別なのだが、たくさんの滝の中にあって、根尾の滝は、落差63mの滝(落合国有林内の濁河川)で、江戸時代から書画の題材にされるなど「小坂の滝」を代表する滝で、平成2年「日本の滝100選」に選定されているのである。
あとは来た道国道41号を南下なのだ。何かでは決してない。

