いまだに終わりが見えない日中の冷めた関係もそうだが、中国から日本の携帯に国際電話をかけるようなシチュエーションには多くのハードルが存在している。どの方法も高くつくだけでなく利便性が低いので、まあスカイプ電話を利用するのが無難と言えば無難な選択と言えなくもない。

というのも中国の一般電話や携帯電話から日本への国際電話は普通かけられず、別途契約が必要となるからだ。これはつまり、ごく普通の一般的な中国市民は国際電話をかけるような機会がほとんどないことを意味している。そして別途契約というのは大きな声では言えないが、法が認可する政府による保護観察の対象となるということにほかならない。もちろん表面上は何もないのだが、そのような回線は当然のことながら関連部署のリストに載ってしまう。

それで多くの場合、やや仕方なしにスカイプ電話を利用することになるのだが、その繋がりにくさや音質の悪さがハンパない。ピンポイントで帯域制限かけてません?ぐらいの勢いの邪魔のしように、正直あきれてしまう。とはいえ全然繋がらないということはないし時としてスムーズに会話できてしまったりするので、中国にいてそのままずるずるとスカイプのお世話になっている人は多いことだろう。

だから実際のところ、中国から日本の携帯に国際電話をかけるのは理論的に2つの方法しかない。それは上述のようにブラック入り覚悟でお金を払って普通の電話回線を使いクリアーな会話を実現させるか、インターネット電話を種々様々な方法を駆使して無理やり使うか、である。

どちらを選ぶかはシチュエーション次第なのかもしれないが、後者が使える場合というのは実を言うと限られている。たとえば北京からチベット地区で契約した携帯にスカイプ電話をかけてみようとすれば分かる。どうやってもかからない。話し中だとアナウンスが流れる。別の方法で相手にかけて聞いてみると「話し中?違うよー」と言われてしまう。まして、そのような地区から日本の携帯に国際電話など、正直怖すぎて試す気にもなれない。日中の冷めた関係にも終わりは見えないが、それ以前にこの国のこうした部分の規制というのは多分終わることがないように見える。