✨わらこ精霊 夏だより2《合宿編》灯原つくよ(函館)
── ぬくもりをつなぐ光 ──
🎀オープニング曲:制服スパイラル
(包むだけじゃなく、心の奥を見せる勇気を)
合宿17日目・2025年8月17日(日)
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🚌 高速らびゅー号で函館へ
朝早く、合宿メンバーは札幌から出発した。
合宿は「道内を特別に巡れる」プログラムが組まれていて、
長距離の移動には合宿専用の高速バス——高速らびゅー号が使われている。

車内は観光バスらしく大きな窓が広がり、景色が流れていく。
つくよは窓の外を眺めながら、膝の上の手帳をデコレーションしていた。
「つくよ、何作ってるの?」
隣のメンバーに聞かれ、照れながらページを見せる。
そこには“言えなかった気持ち”をシールやマスキングテープでそっと彩ったページ。
——やさしさで包むばかりじゃなく、本当の自分も少しは見せたい。
そう思いながら、函館までの道を揺られていった。

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📝 午前トレーニング:情感を込めた歌唱
会場:函館・赤レンガ倉庫ホール/午後の歌唱レッスン
合宿先・函館に到着した午後、
つくよは赤レンガ倉庫のホールで行われる歌唱レッスンに臨んでいた。
制服ではなく、
午前中バスの中で手帳を飾っていたときと同じ
白いセーラーブラウスに、ピンクの花柄スカート姿。
レッスンの課題は──
> 「気持ちを隠さずに、声にのせること」

つくよは一歩前へ出て、マイクの前に立つ。
その手はそっと、胸の前で重なっていた。
🎤
最初の歌声は、まるで春風のようなやさしい響き。
でも、その奥にある「本当の気持ち」はまだ届いてこない。
そんなつくよに、講師が静かに声をかけた。
> 「つくよ、本当に言いたいことを、隠さずに響かせてみよう」
その言葉に、つくよの肩がかすかに揺れる。
一度、目を閉じて、呼吸をととのえる。
胸に手を当てたまま、再びマイクに向かう。
次に響いた歌声は──
震えていた。
でも確かに、熱を帯びていた。
🎶
──どうして、言えなかったんだろう。
──ほんとうは、届けたかった。
そんな想いが、声に乗って会場を包んでいく。

目に涙を浮かべながら、それでも最後まで歌い切ったつくよ。
歌い終えた瞬間、
静寂を破るように、ホール全体に拍手が広がった。
つくよは、ほっとしたように小さく笑って、
胸に当てていた手をそっと下ろした。
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🌆 午後の遊び:湯の川温泉足湯&函館山ナイトビュー
レッスンのあとは、メンバー全員で湯の川温泉の足湯へ。
海風が頬をなで、足元にはじんわりと広がる温かさ。
「ねえ、なんか悩みあったら、ここに流していいんだよ」

隣の子にそう言われ、つくよは笑って「ありがとう」とだけ返した。
本当は、もっと言いたい言葉があったけれど——。
夜は函館山へロープウェイで登る。
眼下に広がる100万ドルの夜景に、みんな思わず声を上げた。

つくよは少し離れて眺めながら、心の奥で呟いた。
「私の光も、この街みたいに誰かを包めるのかな」
仲間が肩を寄せてきて言った。
「つくよの声、ちゃんと届いてるよ」
その瞬間、胸の奥に灯った小さな勇気が、夜景と同じくらいきらめいた。

🌟 エンディング曲(8月17日)
🎵 ⑦ 白い羽根と未完成な勇気
——やさしさの奥に隠していた心も、声にすれば羽になる。
つくよは帰りのバスで、この曲を聴きながら手帳に書き足した。
「私の羽根は未完成。でも、それでも飛べる」

