✨わらこ精霊 秋だより編 〜静かな温もりと小さな笑顔〜
南雲こはる(旭川・あさひかわ) なぐも・こはる
🎵 26. 『風の名前を、君に呼ばれて』
駅名にない町でも、ちゃんと誰かの記憶になる。
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朝の旭川はすこし涼しい風🍃。夏服の半袖で登校するにはちょうどよかった。
「昨日より秋っぽいね」
隣の友達がそう言って、私は静かにうなずく。
けれど教室に入ればすぐに蒸し暑くなり、黒板の光がじんわりまぶしく感じられた。
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午前の授業。先生の声が少し遠くに響いて、集中が途切れそうになる。
隣の席の子が小声で「ねえ、次の小テストやばそうじゃない?」と笑ってきた。
「……たぶん大丈夫」って答えると「こはる冷静〜!」とさらに笑われる。
私はただ淡々と返しただけなのに、なんだか楽しい空気になっていた。
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お昼は学食で親子丼🍲
出汁の香りが広がり、一口目を食べると心がほっとする。
「こはる、また親子丼?ほんと好きだね〜」
「……落ち着くから」
そう答えると、すぐに「じゃあ少しちょうだい!」と箸が伸びてくる。
静かに丼を寄せてあげると「ありがと!優しい!」と声が弾み、
その流れで「じゃあ私の唐揚げ食べる?」と別の子が差し出してくれる。
小さな交換会に発展して、笑い声が学食いっぱいに広がった。
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午後の授業は暑さで少し眠気が残ったけれど、窓の外に大雪山系⛰️が見えて心がすっと落ち着く。
ノートの端にふと歌詞を書いていたら、隣の子にのぞかれて「また歌のこと?」とくすっと笑われた。
「……そうかも」
私が答えると、それだけで小さな会話が生まれる。
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放課後のレッスン🎤
歌い出した声には、昼の笑い声や安心感が混ざっていて自然とやさしく響いた。
「こはる、今日の歌、あったかかったよ」
そう言われて「ありがとう」と返す。
夕方の風が涼しく頬に触れ🍃、
「ああ、秋が近づいてる」って静かにつぶやくと、仲間が笑顔でうなずいた。
その瞬間、胸が少しあたたかくなった。
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✨——大きな舞台も、学食でのやりとりも。
その全部が、わたしの歌を育てていく。
明日もまた、旭川の空と小さな温もりを声にのせて届けたい





