弓月すなおのアナザーストーリー第3話を、試合のあと、夕暮れの神社で——ひとつの願いがそっと解き放たれます。
---
📘アナザーストーリー3
弓月すなお|まっすぐの、その先へ「願いのむこう」
今日は、弓月すなおの物語・最終話。
矢を放ったあとに、彼女が見つけた“ほんとうの願い”のことを、静かに綴ります。
---
🌅 試合のあと、すなおはひとりで神社に立っていました。
汗のにじんだ制服のまま、広小路稲荷の赤い鳥居をひとつひとつ、くぐってゆく。
「届いたのかな、私の矢…」
でも今日は、不思議と悔しさはなかった。
むしろ、心がすこしあたたかくて。
お守りにそっとふれながら、
絵馬を手に取り、木の下にしゃがみこむ。
✨ 願いごと、ほんとうの意味で書けた日
「いつも、“誰かのこと”ばかり願ってたな」
自転車で走ることでごまかしてた不安も、
弓を引くことでまっすぐになれた気がする。
今日は、ちゃんと書こうと思った。
> 「わたしの夢も、叶いますように」
「誰かを応援できる位、まっすぐになれます様に」
書き終えた文字が、少し震えていたのは、
風のせいだけじゃなかった。
---
🌆夕焼けの中で、すなおは少し笑った。
絵馬をかけたその先に、
ずっと、ずっと見たかった空が広がっていた。
「まっすぐって、カッコいいだけじゃない。
まっすぐって、こわくて、でもあたたかい」
そう思えたから、きっともう大丈夫。
この道を、また明日も歩いていける。
祈りを矢にのせて、ちゃんと自分の事も願いながら。
---
💫あとがき🐰🍶
すなおが見つけた「願いのむこう」は、
人を想う気持ちと、自分を信じる勇気が重なった場所でした。
矢は風に乗って、想いを届けるもの。
そして願いは、未来を照らす灯りのように──🌟
弓月すなおの3話アナザーストーリー、ここまで読んでくれてありがとう。
これからも、あなたの願いが“まっすぐ”届きますように🧡




