「当時のリビアの様子を教えて欲しい」という声が
いろいろなところから来ているので、
順を追ってご報告させていただきますね。
ただ、なるべく政治的なものに対する意見は控え、
飽くまでも私が経験したことのリポートという
形式にしたいと思います。
●2月上旬
夫が2月19日~26日にリビア南西部で開催される
砂漠マラソン『リビアンチャレンジ』に参加することが
決まり、エジプトが不安定なこともあり、
「夫の不在時に外国に逃げる必要があるかもしれないから、
念のため…」と軽い気持ちで出国ビザを取得。
私は夫の会社のビザ担当者を知らないし、
自分で手続きするの面倒だし~、くらいの軽い気持ちでした。
(リビアは、居住ビザ所持者は出国にもビザが必要)
●2月17日(木)
トリポリでも反政府デモが起こると言われていた日。
夫は普通に出勤。
娘の保育園は、休園に。
私と娘は、念のため一日中家で過ごす。
お昼ころから、ツイッターが閲覧できなくなる。
ネットも、非常に遅い。しかもよく切れる。
帰宅した夫の話では、「スーパーは営業していたけど、
走っているクルマも少ないし、人も全然いない」とのこと。
ちょうどこの日、出国ビザを貼付されたパスポートを
受け取る。
●2月18日(金)
リビアでは、週末の休日(金土が週末)。
同様に、一日中家で過ごす。
夫は、翌日(19日)にリビアンチャレンジに出発する
予定だったので、荷づくりにかかりきり。
にもかかわらず、午後10時ころに大会中止の連絡がある。
失意のまま就寝。
夜中1時ころ、「花火?銃声?」という音を聞く。
●2月19日(土)
夫の予定が変わって家に居たので、徒歩10分くらいの
ところにあるスーパーマーケットに家族で散歩がてら
出かける。
生鮮食品なども普通に扱っていた。
そして他に買い物客も多く、女性もいた。
帰り道、リビア人の女性が一人で歩いているところも見かけた。
「やっぱり、地元の人はそんなに警戒していないんだな」
という印象を受ける。
●2月20日(日)
リビアでは、一週間(平日)の始まり。
夫は、普通に出勤。
8時ころ、娘の保育園の先生から「今日は、登園する?」という
確認のSMS(ショートメッセージ)を受信。
「行く」と伝え、送り迎えも依頼(いつもお願いしています)。
9時にお迎えが来て、娘が登園。
11時ころ、近々帰任予定の方と電話で話す。
「明日あたり、お茶しませんか~?」みたいな呑気な話題。
その方はここ数日、携帯でSMSが送信できないと言っていた。
電話の直後の11時30分頃、夫から着信。
「はて?何かしら…」
と思いながら出ると、
「会社から、外国人は一時避難の指令が出た!」
という夫の声。
「ええっ、そうなんだ…。いつ?来週あたり?」←平和ボケ
「そんなんじゃないよ!もう一番早くとれるフライト!
明日かもしれない。荷物準備しておいて!」
時計を見て、娘の帰宅時間まで1時間半しかないことを
確認する。
娘がいたら、邪魔されて荷物がまとめられないと思い、
夕食の準備を中断して、慌てて荷物の準備開始。
そして、会社から避難命令が出たことを、在トリポリの
女性たちにSMSする。
(みなさん会社は違いますが、助け合って情報を共有しています)
すると、返信や電話で「我々も準備中」と言ってくる方も。
そうか、みんなもしもに備えていたんだ…。偉いなぁ。
ちなみに、SMSが送れなくなったと言った方も数名。
1時ころ、娘が先生(若い女性)のクルマで帰宅。
「帰国命令が出たからしばらく休む」
と言うと、少し驚いたが、納得していた。
この先生も、この日は普段載せていない自分の
妹をクルマに(行き帰りともに)載せていた。
きっと、もしもの時のためなんだろう。
引き続き、荷物の準備。
窓の外から、近所の子供がボールで遊んでいる音が聞こえる。
本当に?こんなに穏やかな昼下がりなのに、
本当に避難しなきゃいけないの?
3時前に、夫が帰宅。
「ミミ(娘)無事だったんだ!良かった~。
この後、何かガルガリッシュ通りで起こるかもしれないらしい」
とのこと。
会社の上層部も、トリポリも危なくなると判断して、
避難を決定したらしい。
その直後、会社のスタッフから
「明日午後のカタール航空が取れた。でも他の人の分も
手配しなくてはいけないので、家まで届けられない。
明日迎えに行くドライバーに持たせるから、
ゲストハウスに送っておく」
との連絡あり。
※ゲストハウスとは、夫の会社の短期出張者や
家が決まっていない新任者の仮住まいとして
使っている、社員専用のホテル。
ドライバーの詰め所でもある。
でも詳しい時間などを教えてもらえなかったので、
ネットで調べようとしたが、ネットが切れる&遅いで
なかなかHPが開けず。
ゲストハウスに電話しようとしても、そこの固定電話が
使えない状態に。
恐らく、街の電話線を切られたんだろうと推測。
でも、携帯同士ならまだ通話が可能だったので、
事前に、同じく明日カタール航空で帰国すると聞いていた方に
電話で時間を確認。
夜9時ころ、突然家のチャイムが鳴る。
我が家の大家さんの娘婿で、夫の会社の社員でもある
リビア人が訪ねてきた。
「うちの妻のクルマ、普段は外に路上駐車しているんだけど、
壊されたら怖いから、君の家の駐車スペースを1台分貸して」
と言われる。
大家さんの親戚なので、我が家のスペースが余っていることを
しっていたようです。
夫は、もちろん快諾。
でも、我が家のクルマを奥に入れてしまったので、
緊急事態でもクルマで逃げることはできないんだよな~。
その夜、花火と銃声が入り混じった音がずっと聞こえた。
すみません、予想外に長くなったので、続きはまた後日書きます。
※今回もコメント欄を閉じさせていただきました。
ご容赦くださいませ。