童話 『大亀アースさんの願い』 | Don't Worry, Be Happy!

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この宇宙の神秘、地球の歴史ってどうなっているんだろう。

気が向いたときに、気になったことを書きとめています。

大亀アースさんの願いという素敵な童話を紹介させてくださいね。

いつも素敵な記事を書いてくださっている 「前世からの旅立ち・遥かなる再会」 というブログからお借りしました。

少し長いお話ですが、よければご覧下さい。



                        



昔々遠く遠く離れた有るところに大亀のアースさんが静かに暮らしていました。彼女はとても優しい大亀です。
ある日とても遠い所から小さな亀たちが沢山の空飛ぶ船で、アースさんに会いに来ました。

アースさんの背中は、それはもう大きな甲羅で、その上には大きな海や山、深い森が広がり、沢山の動物が仲良く暮らしていました。
遠くから来た小亀達は、ため息が出るくらい美しいアースさんの背中に住んでみたいと思う様になりました。

そこで小亀達はアースさんにお願いして
「背中に住んでもいい?」
とお願いしました。

アースさんはにっこり笑って
「ええ、いいわよ」
と言ってくれました。
喜んだ小亀達は自分達の体をアースさんの背中で暮らせる様に少しだけ作り直しました。

そして夢が叶い、この美しい大亀の甲羅の上で暮らし始めます。
この時、アースさんは小亀達に一つのお願いをしました。

「私の背中は誰の物でもなく、この背中で生きるみんなに使ってもらいます」
「だから独り占めしないでね」

そう小亀達にお願いをしました。
小亀達も
「はい、分かりました、皆で仲良く暮らします」

そう約束をして、甲羅の上の世界は始まったのです。


それから長い月日が流れた頃、別の姿の違うグループがアースさんの上に降り立ちました。
その人達は足の無いトカゲで、皆から「スネークくん」と呼ばれました。

この人達はとっても頭が良く、少しずる賢い人達です。
出来ればこの甲羅の上を自分たちの住み易い場所にして、独り占めにしようと思ったのです。

スネーク君達は、この甲羅の世界の上に居る生き物全部が、皆で他人を信じる事が出来なくなって、けんかや悪い事、恐い思いばかりする人達が生きる世界がとても好きだったのです。

そこでスネークくんは「知恵の果物」と言われている、美味しい赤い木の実を小亀達に配りました。
小亀達はその甘酸っぱい赤く瑞々しい果物を美味しく食べました。

すると、どうでしょう、小亀たちの心に「人を信用してはいけないよ、人を見たら泥棒と思いなさい」と言う思いが大きくなって来てしまいました。
スネークくんは密かにニヤリとします。

そして又長い長い時が経ちました。

気が付くと最初にアースさんの上で暮らし始めた小亀達の子供の子供、そのずっとずっと後の子供達は、皆で使う様にと言われていたアースさんの言葉をすっかり忘れてしまいました。
そして背中に勝手に見えない線を引き「ここは僕たちのお家だから他の亀は入ってはいけません」と見えない柵を立て始めます。

そして国境とか領土とか言う難しい話をし始め、皆で仲良く暮らしてねと言うアースさんのお願いが忘れ去られて行きました。

そうするとあっという間に、アースさんの背中に住む小亀達の誰もが「僕のお家」を決めて行き、誰かが勝手にその見えない線の中に入って来るとけんかする様になってしまいました。

その様子を少し離れた所から見ていたスネークくんは
「よしよし、僕たちの作戦が上手く行っているね、もう少しで皆が大げんかを始めるよ」

スネークくんが願った通り、アースさんの背中の上では生き物皆が「自分、自分」と合い言葉の様に、自分の事ばっかりを考える様になってしまいました。

そして、遂にホントに悲しい大げんかが始まってしまいます。

小亀のリーダーの人達は、暴力は見たくないよと言う優しいお母さんに育てられて来た小亀達を無理矢理けんかの場に立たせる「徴兵」って言う仕組みを考え出し、けんかさせました。

そして、それは収まるどころか、多くの小亀達が居なくなってしまう位の恐くて大きな力と大きな爆発をする鉄の玉を発明してしまいます。

そしてアースさんの背中にある、ある小さな島に、2個その鉄の玉を落とし、沢山の小亀達が消えてしまいました。

アースさんはとても悲しみ、傷つき大きな涙を流します。

この涙を見た亀の神様は、これではアースが死んでしまう。
その前になんとかしなければと思う様になりました。

そして遠く離れた他の大亀の背中に住む沢山の人達に命じて、アースさんを助けなさいと言いました。
それを聞いた、他の大亀に住む仲間達は皆でアースさんを助ける為に、それはそれは大きな光の船に乗ってやって来てくれました。

小亀達は、この世界にはアースさんしか小亀のいる場所は無いよって、本当では無い事を教えられて来ました。
だから、この世界には自分達しか住んでいないと思っていたのです。

この遠くから来てくれた仲間達は、アースさんの背中に始めて降りた小亀達の故郷の皆だったのです。
そして自分達が誰なのかをお話ししても誰も驚かない時が来たら、内緒だった自分達の姿を皆に見てもらおうと、とても楽しみにしているそうです。

そしてアースさんの上に住む小亀達ではどうする事も出来ない、壊れた電気工場から出て来る良くない霧や、皆が汚してしまった海や森を小亀達には内緒でお掃除をすることにしました。


それと同じ時に神様は「約束の日」が近い事をアースさんに話しました。
大亀アースさんが今まで暮らしていた小学校3年から、4年生を飛ばし5年生に進級する約束の日です。

神様は優しい顔をして
「体をブルブルして振動数を上げるんですよ」
とアースさんにお話しになりました。
アースさんは亀の神様に言われた通り、次の学年に行く為に自分の体を小刻みにブルブルと振るわせ始めます。

そうするとどうでしょう、アースさんの背中の上に住む何人かの生き物達も、それに合わせ自分達の体をブルブルと震わせ始めるのです。

このブルブルを見たスネーク君達は、それがとても嫌いで、アースさんの背中からさっさと出て行ってしまいました。

でも、そのブルブルをしない小亀も沢山います。
この小亀達は、長い間にスネーク君達に教えられて来た「教育と宗教」と言う、本当の事ではない教えを守って、信じて来た小亀達です。

アースさんの背中のブルブルは、同じリズムでブルブルする生き物達には、アースさんの背中はちっとも揺れていない感じがして、いつも通りの生活が続きます。

でも、多くの小亀達は、神様の言う事なんかしたくない、と言って自分の体をブルブルしないのです。

亀の神様は、全部の小亀達に
「アースさんと一緒に進級したかったら難しい話なんか放っておいて、楽しく優しく温かい小鳥や風の歌声に耳を傾けなさい」
「そして一緒にブルブルをしてね」
と優しく優しく言ってくれているのに、聞こえない、聞こえていてもそれは嫌だとだだをこね、後を向いてしまう小亀が沢山です。

そしてそのブルブルがとても大きくなって来ると、それをしない小亀達はアースさんの背中に立っている事が出来なくなってしまいます。
一番最初にアースさんの背中から転げ落ちてしまったのは

「法律を作る偉い人の言う事が一番正しい」
「お金が全ての中で一番大切だね、人の心だって買えちゃうよ」
「学校では嘘を教えましょう」
「アースさんの背中は僕の物だ」
「自分達の言う事を聞かなければ喧嘩して言う事を聞かせよう」
「体に良くないお薬があるけど、それは内緒だよ」

と口にする小亀達でした。



それでも神様は、それをじっと優しい目で見ています。

アースさんは落ちて行く小亀達を心配し神様に
「あの子達はどうなります?」

と聞くと、神様は
「大丈夫ですよ、3年生を続ける別の大きな亀の背中に無事に辿り着ける様にしますから」

そう安心させてくれました。
そこでアースさんは安心し、もっともっとブルブルを大きくして行きます。

こうしてやがてブルブルが一番大きくなると、アースさんとそこに生きる残りの生き物は、まるで遠くに引っ越す様に見た事も無い場所にたどり着きました。

そこはとても穏やかで、静かで、温かく平和な場所でした。
何より心からアースさんが願う、その世界にたどり着いたのです。


そして大亀アースさんとその背中の小亀達皆も、その平和な世界で、優しく暮らし始めたとさ。


おしまい。



                        




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