ジャン=フランソワ・ミレー(Jean-François Millet、1814年10月4日 - 1875年1月20日)
バルビゾン派の代表的画家の一人。農民画で有名。
略歴
ノルマンディー・グリュシーの農家に生まれる。
18歳頃から絵画の修行を始め、パリで肖像画家として活動。
1849年、パリでのコレラ大流行などによりバルビゾンに移住、1851年には『種まく人』をサロンに提出して入選、更に1857年には『落穂拾い』を出品した。
こうした作品は農民の悲惨な生活を描いた政治的メッセージとも受け取られ、論争の的となった。
1867年のパリ万博では一室を与えられ、巨匠としての名声を確立した。
諸作品にプロテスタンティズムに通ずるものを感じたアメリカでの彼に対する評価は生前から高まった。
日本では作品そのものより赤貧の中で農民の悲惨な生活を描き続けた画家という「偉人伝」のほうが有名になり、岩波茂雄は『種まく人』を岩波書店のシンボルマークとした。
ただし彼の「偉人伝」にはかなりの誇張があるという評価もなされている。
<参考>
・山北宣久『きょうは何の日? キリスト教365日』教文館、2003年
・Wikipedia