先日投稿した「カトリック東京大司教区神父が覚醒剤取締法違反で逮捕」という事案について続報を検索していたところ、全く違う事案にぶつかりました。

 

日本のプロテスタント教団としては最大とされている日本基督教団の公式サイト(本年7月29日付)に

 

奥羽教区から「阿部義也」教師(東奥義塾高校教務教師)の戒規適用の要請がなされ(中略)慎重に検討した結果(中略)同教師は免職相当とした

 

という記事が掲載されていました。

 

 

これだけでは事実関係が解りにくかったので、更にググってみると

 

昨年6月、東奥義塾高校(青森県弘前市)の宗教主事で日本基督教団牧師の阿部義也(よしや;51歳)が同校の女子トイレに侵入したとして建造物侵入容疑で逮捕された

 

という事件があったことが分かりました。

 

この事件では、阿部が女子トイレに侵入したとされるのは6月15日正午頃、同17日に容疑が固まったため逮捕されたとのことです。

 

あくまでネットからの限られた情報に拠ってのことですが、本件については3つほど疑問が浮かびました。

 

先ず第一点は上記のように阿部は6月15日正午頃、女子トイレに侵入したとされている点です。カレンダーで確認しますと2022年6月15日は平日でした。平日の正午頃というと昼休みで複数の女子生徒がトイレにいたのではと思われるのですが、なぜ敢えてその時間に?という点です。

 

第二点は阿部の身分です。あるネット情報では阿部は17日に逮捕された際、「無職・元教師」と供述したと報じられています。15日の時点ではまだ同校の宗教主事だったとのことですので、2日の間に依願退職をしたか、または免職になったのでしょうか。その経緯については外部の者には分かりませんね。

 

第三点は日本基督教団の対応です。、同教団が阿部を免職相当つまり牧師の資格を停止するという決定までになぜ1年も要したかということです。本人が逮捕容疑を認めたと伝えられていますので、極めてクリーンカットな事案と思わますが、何か「慎重に検討する」必要があったのでしょうか。

 

繰り返しになりますが、これらの疑問はあくまで限られたネット情報を踏まえてのことですので、真相は分かりません。

 

東奥義塾といいますと必ずしも全国的には有名ではありませんが、長い伝統のある学校です。

 

その前身は津軽藩の藩校稽古館で明治に入って東奥義塾中学校となります。大正時代には諸事情から廃校の憂き目を見ますが、1922年にはジョン・ウェスレー宣教100年にあたって日本メソヂスト教会関係者などの尽力で再興し、笹森順造が塾長に就任しました。

 

この笹森順造を初め、時間的には前後しますが、旧東京英和学校校長・青山学院第二代院長などを歴任し戦前の日本メソヂスト教会の礎を築いた本田庸一や青森県に林檎をもたらしたことでも知られているジョン・イング宣教師なども同校の有力な関係者です。

 

このように豊かな伝統を持つ東奥義塾から教師しかも牧師の逮捕者が出てしまったとしたら実に残念なことと言わざるを得ません。