先日たまたまYouTubeである受験関係の動画を目にしました。

 

私の周りに受験生がいるわけではないのですが、先日、キリスト教主義学校として有名な恵泉女学園大学が来年度の新入生募集を停止すると発表したこともあって、少し興味を見始めたのです

 

その動画では最近10年ほどの間に閉学となった私立大学数校について受験産業関係会社の従業員らしき2人が話し合っていました。

 

聖トマス大学英知大学として1963年にカトリック大阪大司教区によって創設された大学でした。

 

創設当初は神学部神学科の単科大学でしたが、翌年には文学部に改組し、2007年には聖トマス大学へ改称。翌2008年には文学部を人間文化共生学部へと改組されました。

 

学生募集に苦戦したことなどから、2010年以降の新入生募集を停止、国際教養学部や健康科学学部、看護学部の新設で再興を図る方針を策定しましたが、開設認可書類の不備などから学部新設も叶わず、2015年3月に閉学となった次第です。(以上、Wikipediaより)

 

同大学が閉学に追い込まれて行った過程を振り返ると、全国にたくさんある文系の私立大学も決して対岸の火事として安穏とはしていられるないだろうと思います。

 

それはともかく、私がYouTubeの動画で呆れたのは、同大学が2007年に改称したことについての2人のやり取りでした。

 

そこでは、若手の人物がもう一人に「前の名前のほうが良かったのに、どうして変えたんでしょうね。誰か、人の名前ですか?」と問いかけるのですが、それに対する応えが「いや、全然わからん」なのです。

 

Wikipediaの記事にもあるように同大学はカトリック教会によって創設されています。ですから、「聖トマス」と聞けば、中世ヨーロッパでは最も有名な神学者であり聖人であるトマス・アクィナスの名前は高校で世界史を履修した人ならすぐに思い浮かべられるはずです。

 

というより、ネタバレをしてしまえば、上にまとめたWikipediaにちゃんと

 

(聖トマス大学は)2007年に5月27日に、旧名の「英知大学」から改称した。大学名の由来はカトリックの聖人である

トマス・アクィナスにちなむ。

 

と書かれているのです。

 

つまり、動画の中で対談をしているお二人は事前にWikipediaに掲載されている程度の情報すらチェックしていなかったようです。

 

旺文社の調べによると2023年度時点で全国に大学は793校あるとのことです。

 

上は東大京大・早稲田慶応から裾の方は来年度に学生募集を停止する予定のFラン、BF大学までそれこそピンからキリでしょう。

 

同じように、いわゆる受験産業界でもKやS、Yのように長年の実績をもつ大学受験予備校もある一方でレベルは様々だということになりますね。