沖田臥竜『迷宮「三大未解決事件」と「三つの怪事件」』(2020年9月20日、株式会社サイゾー)

 

 

 

さて、先日は「その一」として「三大未解決事件」「三つの怪事件」のうち足立区強盗殺人事件を簡単にご紹介しました。

 

今日は残りの2つですが、まず歌舞伎町雑居ビル火災についてです。

 

この事件は2001年9月1日の未明、午前1時に新宿区歌舞伎町の「明星56ビル」で起こりました。

 

亡くなった方が44名、負傷者3名と死亡者数では「千日デパート火災」(1972年;大阪)、「大洋デパート火災」(1973年;熊本)などに続く戦後5番目の大惨事となったのでした。

 

消防と警察の現場検証の結果、出火場所は3階踊り場の都市ガスメーター至近とされました。このガスメーター本体がガス管が外れていたことから放火犯が外したのではという疑惑も持ち上がりましたが、結局は出火原因は不明とされました。

 

現場となった雑居ビルが日本一の繁華街である歌舞伎町の中心近くであり、4階にあった「セクシーパブ」の従業員と客が多く命を落としたことから注目を集め、メデイア各社はこぞって連日のように報じました。

 

しかし、それから10日後の源氏時間9月11日にNYでいわゆる同時多発テロ事件が起こったため、同事件についての報道は激減したそうです。

 

その後、当該ビルは2006年には解体されていったん更地となり、被害者33名の遺族によって起こされた損害賠償請求についてはビルのオーナーらと和解が成立しています。

 

更に2008年には、それらビルのオーナーら5名が業務上過失致死罪で有罪判決を受けています。

 

ということで事件は今から15年前にいちおう決着したようですが、上記のように出火元の状況に疑念が残ったため、ネット情報(Wikipedia)によると殺人の可能性も捨てきれないことから警視庁捜査一課特命捜査対策室で捜査が続けられているということです。

 

さて、だいぶ前置きが長くなってしまいましたが、ここからが本書独自の見立てになります。

 

初めに負傷者3名と書きましたが、ビルから命からがら脱出した人は4名いたのだが、そのうち1人はいち早く姿を消したという目撃情報がありましたが、その証言については結局、裏が取れませんでした。

 

仮に実際、放火犯がいたとしてメデイアや世間一般では3階のゲーム麻雀店で負けが込んだ客が腹いせに放火したのだろうという見方がされていました。

 

ところが沖田臥竜氏によるとあの事件は「一見全くなんの関係もないような殺人事件に話が及び、登場人物は多岐にわたる。そして事件や登場人物が複雑に絡みあっている」(46頁)というのです。

 

次回は、この「一見全くなんの関係もないような殺人事件」についてネタバレにならない程度にご紹介することにいたしましょう。

 

(続く)