行きなさい。あなたの信仰があなたを救った。(52節)
今日の福音朗読箇所は
盲人バルティマイをいやす
という副題がついている通り、イエスによる病気治癒の奇跡物語です。
既に今まで何度も触れてきましたように、今日の箇所も
1. 病状の描写(46節後半)
2. 治癒の行為(49~52節後半)
3. 結果の描写(52節後半)
という病気治癒の奇跡物語のパターンに従っています。
なお、この物語に登場する盲人についてはわざわざ「ティマイの子、バルティマイ」という名前が書かれています。
聖書に固有名詞や数字が書かれている場合にはその意味に注意をする必要がありますが、今日の場合、聖書だけからはその理由は分かりません。
このように、今日の箇所のストーリー自体は病気治癒の奇跡物語ですが、「道端」(46節)と「道を進まれるイエス」(52節)とあるように、実は今日の本来のテーマは「道」であると言って良いでしょう。
46節には
イエスの一行がエリコの町に着き、そこから更に多くの群衆と共に出て行こうとした
と書かれています。
ここはサッと読み流してしまう箇所ですが、エリコからエルサレムまでは約25㎞ほど。 途中、登り坂でペースダウンするにしても専ら徒歩旅行をしていた当時の人ならば優に半日で到達する距離でしょう。
ここでのポイントは
イエスの旅がいよいよエルサレムという終点に近づいている
ということです。
正にいよいよイエスの受難と十字架上での死が間近に迫っている状況です。
そのような時に盲目を癒されたバルティマイはイエスの道に従って行くのでした。
バルティマイは「その道」をイエスに従うことによって、神の働きを見た(『主日の聖書解説<B年>』)
のです。
参考:
雨宮慧『主日の聖書解説<B年>』教友社
『主日の福音-B年』オリエンス宗教研究所