わたしは自らにかけて誓う、と主は言われる。(創世記22章16節 新共同訳)

 

神はアブラハムに「愛する独り子」を捧げよと要求しました。これは彼の信仰心を試すための試練でした。

 

高齢になって漸く授かった一人息子を捧げよ、という全く不条理な命令でしたが、アブラハムはそれに従います。

 

「アブラハムは神がイサクを復活させてくれると分かっていたので喜んでイサクを捧げようとした」という解釈をする人もキリスト教徒の中にはいます。

 

この考え方はヘブライ人への手紙の11章19節に基づいているのでしょうが、アブラハムの心中には大きな葛藤があったというべきでしょう。

 

神fの不条理ともいえる命令にアブラハムが唯々諾々として従ったとは思えないのです。

 

アブラハムの信仰心を再確認した神は彼を祝福したのでした。

 

なお、ユダヤ教研究者の手島祐郎氏によると上記の「わたしは自らにかけて誓う」という言葉は聖書の中に一度しか出て来ない表現であり、前代未聞の非常に強い神の誓約である」ということです。

 

参考:

 

雨宮慧『図解雑学 旧約聖書』ナツメ社

手島佑郎『創世記~ユダヤ発想の原点~(上)』ぎょうせい