忘れないでください。

わたしの命は風に過ぎないことを。

わたしの目は二度と幸いを見ないでしょう。

(ヨブ記7章7節 新共同訳)

 

ヨブは財産や家族の全てを失った上に全身の酷い皮膚病に苦しんでいます。

 

彼のところに三人の友人(エリファズ、ビルダド、ツォファル)がやって来て口々に自分の犯した罪を認めて神に赦しを乞うことを勧めます。

 

しかし彼は自分には思い当たる節はなく、罪なき者が不当に苦しめられていると主張し、「わたしの嗣業はむなしく過ぎる月日。労苦の夜々が定められた報酬。」(7章3節)と嘆きの言葉を口にします。

 

そして、神に「忘れないでください。」と訴えるのです。

 

「神への信頼をすっかり取り戻したのではなく、絶望と信頼との間を行き来しているのでしょうが、それでも祈る心を奮い起こそうとしています。」(雨宮慧『主日の聖書解説<B年>』教友社)ということなのでしょうか。