2014年12月10日に、香港との間で租税条約に関する書簡の交換が行われ、情報交換の対象となる税目が拡大されました。この交換公文の効力は、両国の内部手続き終了後にその旨をお互いに通告した日に発効します。
2011年に発効した香港との間の租税条約の情報交換の規定は、「両締約者若しくはそれらの地方政府若しくは地方公共団体が課するすべての種類の租税に関する両締約者の法令」を情報交換の対象としています。しかし、同時に署名された議定書で、租税条約が適用される租税(所得税、法人税、住民税)以外の租税に関する情報交換については、別途書簡の交換を必要とすることが規定されていました。今回の交換公文により、情報交換の対象に相続税、贈与税及び消費税が追加されました。
最近の傾向として、所得税、法人税、住民税、相続税、贈与税及び消費税というのが、情報交換の対象税目の積集合になってきています。我が国が締結している租税条約では、2000年OECDモデル租税条約改正で情報交換の対象が「すべての種類の租税」とされて以降、概ね「すべての種類の租税」を情報交換の対象としています。例外としては、アメリカ(すべての国税)、オーストラリア(すべての国税)、パキスタン(所得税及び法人税)、及びフィリピン(所得税及び法人税)との租税条約があります。情報交換協定では、「すべての種類の租税」を情報交換の対象とするか、対象税目を限定している場合でも、所得税、法人税、住民税、相続税、贈与税、消費税の主要な税目は対象となっています。また、税務行政執行共助条約では、我が国は、所得税、法人税、相続税、贈与税、消費税、及び地方法人税については情報交換の適用対象としていますが、個人の住民税については、対象外としています。