12 第21条(その他所得)
その他所得の額が独立企業間価格を超える部分については、源泉地国に課税権を認める規定を設けています(第3項)。
13 第22条(特典を受ける権利)
配当、利子、使用料の源泉地国免税について、所定の要件を満たす適格者にのみ認める特典制限規定(LOB条項)が導入されています(第1-7項)。
これに加えて、仕組み又は取引の主たる目的の1つが特典を享受することである場合には条約の特典を認めない規定を導入しています(第8項)。
14 第25条(相互協議手続)
相互協議の規定は、仲裁規定を含む最新の規定が採用されています。
また、BEPS最終報告書の改正案を反映し、相互協議の申立てを居住地国だけでなくいずれの締約国に対しても行えることとされています(第1項)。
15 第26条(情報の交換)
情報交換規定は、最新のOECDモデル租税条約に沿った規定となっています。ただし、弁護士や法律事務代理人と顧客との間の秘密の通信の内容を明らかにする情報は、提供する義務がないことを明示的に規定しています(第3項(d))。これは、OECDモデル租税条約にはない規定です。
16 第27条(租税の徴収における支援)
滞納租税債権一般を徴収共助の対象とする、OECDモデル租税条約に沿った徴収共助の規定を導入しています。
租税債権の徴収共助要請の要件を規定する第3項の条文は、コメンタリーの代替規定を採用しています。この代替規定により、要請国において訴える権利が存在していても租税債権の徴収ができる場合には、被要請国の徴収制限にかかわらず徴収共助を認めています。
第6項は、時効及び優先権について規定する第5項の例外規定で、OECDモデル租税条約にない規定です。租税債権の徴収のために被要請国がとった措置が要請国で時効を停止又は中断する効果を有する措置である場合には、要請国においても同様の効果を有することを規定しています。