20代後半の頃だったでしょうか


当時勤めていた会社の庭には大きな石碑があり


その石碑には、ある神様の名が刻まれていました。


年に一度、神主様に祝詞をして頂いていました。


その年もその日がやってきました。


朝出社すると


すでに石碑は荒縄で周りを囲われ幣束(へいそく)を間を置き吊り下げられていました。


準備はほとんど出来上がっているようでした。


私も庭で待機しようと近づくと


上司に「ちょっとそこの石碑の周りを掃除して」と声をかけられました。


私は


心の中で「えっ!、あの中へ入るの・・・」


一瞬、戸惑いました。(いやだなぁ~)


でも上司の命令です


仕方なく、箒を持って石碑の周りを掃除したのです。



しばらくして


神主様が、正装をしてやってきました。


社員一同皆揃っています。


その中を神主様は石碑に向かって歩いています。


私の前を通りかかった時


ピタッ!と


立ち止まり


私の方を向き


ジーーーーーーっと


私を見つめています。


身じろぎもせず・・・・


私・・・心の中で


「えっ! どうしたの?私が何をしたのでしょうか?何もしてないよ~なにも・・・」


私にとってはとても長い時間に感じましたが、実際は数秒か10秒くらいだったのではないでしょうか。


神主様はその後なにも言わず、何も無かったかのように


石碑の前に行き、祝詞をあげ


無事神事は終了いたしました。


解散してから、私はしばらく考え込みました。



そうだ!


あれしかない


荒縄で囲った中に掃除のためはいったからだ!


あそこは、すでに結界が張られ神の降りる場所、聖域となっていたんだ


そこを私は汚していまったからだと・・・



それにしても、この神主様・・・・・・視えているんですね。


なぜそこまで判るのか?


不思議でした。