予定日から6日が過ぎようとしていた夜9時過ぎに陣痛が始まり
深夜3時過ぎに病院に向った。
分娩室で陣痛の痛みに耐える事20時間が過ぎようとしている時
助産士のHさんが
『茉咲さん、もう産めるんだケド…
今産んだら入院1日分使っちゃうから勿体ないよ

後20分待てば日付変わるケドどうする?』
と提案してきた。
時計に目をやると23時半を過ぎ。
私は即答した。
『産みますっ!産ませてくださいっ!!

』ガチで泣きが入ってた。
既に陣痛は5分置き

叫ばずにはいられない痛みが3分間

陣痛の痛みが引くのが2分間

それを入院の日数の問題だけで最低後5回も我慢する体力も根性もなかった



『じゃあ、産んじゃいましょう

最初に胸に置きますから声を掛けたら両手を前に出してね
………
………
…はい、頭出たよ~
………
………
…うん、茉咲さん両手出して~』
遂にその時がきたと思った。
『あぁ、やっと逢えるんだ~
』ドキドキしながら両手を伸ばした。
………
………
………
………
…………?

『…あれ?こんなに待つモンなの?
』と思い、助産士さんに視線を向けた。
助産士さんは少し困った顔で
『ごめん…
ちょっと待ってね…
頭は出たんだケド
この子、大きい…
片方の肩が抜けなくて……
』予定日過ぎても全く産まれる気配がなく
『焦らされるなぁ

』と思っていたのに
『最後の最後まで焦らすとはっ…!


』と脱力した瞬間
『茉咲さん、両手!!
』と助産士さんの大声がして
次に
『ほにゃ~~ん
』と間の抜けた声がして
胸にドスンと何かを乗せられて我に返った。
大きな体
大きな手足
顔は100%旦那
髪の色は私と同じ薄茶色
これが散々焦らされた息子との初対面だった。
『わ~~

本当にこの日を待ってたよ~


はじめまして~~


』嬉しくて抱いてる右手に力を入れて顔を覗き込んだ
『………………?…あれ…?
』忘れもしない。
これが私が大河に対し最初に違和感を感じた瞬間だった。