『僕にとっては面白いのさ』
- ジェネオン エンタテインメント
- マン・オン・ザ・ムーン デラックス版
自分が面白いと思う事は、他人にとっても面白い。
そう思える事は、人を楽しませるエンターティナーとしては大事ではあるのだけど、どうしたって独り善がりになってしまう事ばかりである。
この映画で描かれている、アンディ・カウフマンという実在のコメディアン、いやコメディアンという言葉は彼は嫌いだろう、エンターティナーである彼は、究極の独り善がりといえる。とにかく彼は、自分が面白いと思った事は、周りの人間を省みずになんでもやる。観客だけではない、番組の出演者やプロデューサーはたまた自らの恋人すらも騙してまで、自分が楽しむ事を貫こうとする。もちろん人々は皆怒る、当たり前である。当たり前だからこそ、彼はそれすらも予測し、利用し、新たな話題を生み出す。これがフィクションでなく、リアルであるというのだから驚く。
最後の最後に、彼が笑わされるシーンがある。人を騙し騙し生きてきた彼が、騙されるというシーン。この表情の中に何が含まれているのだろうか。