表現の自由と規制と大人と子供
BOMB THE SYSTEM、という映画がある。最近流行のミニシアター物で、渋谷でやっているらしい。劇場で配布されているチラシを見ると。グラフィティを描くライターと呼ばれる若者と、それを取り締まる警官との対立を中心に描く、青春群像劇のようである。
グラフィティといえば数年位前まで山手線とかに載ってると、どうしてこんな所に?といった感じで描かれていた絵を思い出す。描いてあるのが線路の構内だったり、足場が無いところにも平然と描かれていたりした事もあって、彼らがどのように描いたのか、不思議に思った事もあった。
昨今環状線に載っていても、これらの絵はすっかり見れなくなってしまった。以前はよく描かれていた高田馬場から新大久保の区間の壁も、新宿区の板で埋め尽くされ、その痕跡は全くと言っていいほど残されていない。白を基調とした「新」「宿」「区」と、一文字ずつにばらされた看板が、一定の間隔で壁に設置されている姿は、ライターに対する大人達の無言の圧力のようにも思える。
そういえば去年辺りに、ワイドショーで警察官が彼らライターを摘発しているシーンを放送していた。モザイクに遮られた向こう側で、彼らは必死の抵抗をしていた。が大人はやはり強く、敵わない相手だった。今思えば、あれがグラフィティの時代の終焉を表していたのかもしれない。
人はいつまでも子供ではいられないのだ。