ロボコップの新作を観た。
僕は旧ロボコップの大ファンだった。
世間的には不評なパート3でも、ぼくには最高傑作に思ったくらいだ。
もともと日本の特撮ヒーローが源流にある作品だけに、それに親しんで育った層には、違和感なく受け入れられたのではないか?
で、新作である。
予告編を観た時に、黒いボディとなり、俊敏に飛び回り、巨大ロボットと戦うシーンに、ちょっと期待してしまった。
ノソノソと重量感たっぷりに動き、無限に弾が出続けるオート9で百発百中。無敵のヒーローっぽさはあったが、あれから30年近くたったので、それではダメだ。サイボーグアクションは進化して、情報量とスピードが重要になった。
予告編はそんな新しい時代のロボコップを予感させていた。
しかし、その予感は裏切られた。
中途半端だった。
新作ではロボット兵が実用化している近未来であり、サイボーグ技術も実用化され、義手でギターを弾けるくらいのテクノロジーがあるという設定。
街は実際のデトロイトとは違って、普通の大都会。
警察も腐敗はあっても、民営化されてストライキで治安維持できない感じではないし、半分スラム化していた旧作とは違い、街中の至る場所に監視カメラと携帯電話の基地局があるような街。犯罪者は別に重武装化している様子もない。
ロボコップの必然性がないのだ。
今回のロボコップはあくまでロボット兵器を作っている会社の宣伝目的で作られたピーポーくんみたいな存在。設定上国内の治安に関してロボットを使えないから半分人間の警官にしただけ。
そんなわけで、ロボコップがどんどん矮小化されく。
超人的活躍もなく、キレのないガンアクション。しかも、重要なシーンは真っ暗で見えない・・・。
その後、ロボは強制シャットダウン。ここから自由意志の話になるのかと思いきや、殺されそうになったから、殺してやるという展開に。
しかも、ここで旧作オマージュで唐突にロボット三原則が!
しかも、2回も!
うーーん、攻殻機動隊を見慣れた世代には、あの突撃シーンに疑問。
街中のコンピューターにアクセスできるんだったら、あのビルのセキュリティに侵入して、ロボット兵を乗っ取るとかすればよかったのに。
それだとまんま攻殻だけど。
せめて大型ロボット兵器対策の武器を使うべきでしょう。
人間の警備員もあれだけいて、誰一人発砲しないどころか、高圧電流銃で一人がやられただけで逃げ出す始末。
予告編で流れた大型ロボット兵器との対決も尻つぼみって感じ。
最後の最後までスッキリしない。
アクションでスッキリしないのに、アメリカ帝国主義バンザイのモヤモヤだけ残されてしまった。
ビジュアルイメージも、黒い鎧を着てバイクに乗るのって、バットマンとかだし、目新しさがなかった。
ホント何がしたかったんだ?
この製作者たちは一度日本の似たようなアニメを観て欲しい。
このロボコップの何倍も面白いから。